悪質商法にどう立ち向かう?消費者庁の取り組みと堺次夫さん講演会のお知らせ

2025年11月19日、消費者庁は、「多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的な悪質商法対策プロジェクトチーム」を設置しました。

堀井消費者庁長官記者会見要旨(2025年11月20日(木)によると、「多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的な悪質商法対策プロジェクトチーム」を設置し、消費者庁内の関係課室が連携して対応を検討するということです。

構成課・室は、同庁の消費者政策課、取引対策課(関係法令所管)、消費者制度課です。

過去の悪質商法事案を洗い出し検証に資する対応策を検討するとされています。

これに先立ち、2023年7月に消費者委員会のワーキング・グループが破綻必至商法対策として取りまとめた報告書(「消費者法分野におけるルール形成の在り方等検討ワーキング・グループ報告書」( 消費者委員会 – 内閣府)の取り扱い方については、消費者委員会として建議が出せませんでした。

報告書の内容

行政庁による破産申立権限の創設、違法利益の剥奪と被害者への配分制度の創設とありましたが、

消費者庁は報告書を確認済み、関連部局・省庁と意見交換を経て提出されたものと認識。「破綻必至商法」の定義要件(4要素)を提示しているが、線引きが難しいとされました

o 当初から詐欺的な事業と、途中で悪質化した事業の区別

o 正常な経済活動を萎縮させない配慮

こうした議論が再燃され、消費者庁チームでの検証方針として、 過去事案や関連法制度を踏まえ効果的な対応策を検討・検証がプロジェクトチームが動き出したようです。

コンシューマネット・ジャパンも理事団体である一般社団法人全国消費者団体連絡会は、昨年末、こうした被害防止対策に実効性ある制度の早期対応を求めた要望書を提出しています。

(内容)

デジタル技術の急速進展を受け、消費者取引の形態も劇的に変化しています。消費者は日常的にインターネットを介した取引を行っていますが、デジタル化は消費者利便性に影響を及ぼした一方で、新たな取引形態が生まれ、今迄では想像できなかったようなトラブルや不利益を被るケースが頻出して、消費者被害複雑化・深刻化しています。現行の特定商取引法では十分な消費者保護が困難な状況であると考えます消費者庁は、不適切な広告等を行っている通信販売業者への行政処分等を行い、消費者に注意喚起を実施していますが、ここ数年の消費生活相談件数総数90万件を推移し昨年ではインターネット通販24万件、「定期購入」9万件、60歳代以上では「訪問購入」などまた20歳代では「マルチ取引」が、他の年代に比して割合が高くなっています。

消費者庁「デジタル社会における消費取引研究会」報告書2025年6月にまとめ、デジタル社会の特性とリアルでの消費取引の相違点など報告ました。

報告書記載の通り消費取引のデジタル化により、個別化された商品サービスでの販売手法パーソナライズド・マーケティング)など、これまでの通信販売規制では捉えきれない課題あります。加えて、定期購入トラブルでは、消費者が定期購入であることを認識しないまま商品注文してしまうこと解約しようにも事業者と連絡が取れないなど、ダークパターンとでもいえる手法種々見受けられます。

また、最近の特徴的な被害として、高齢者訪問して不要な屋根工事や外壁塗装工事を勧誘しずさんかつ高額な費用を請求する事例SNSを契機として勧誘される詐欺的な投資取引が連日報道されています。

これらは消費者リテラシー向上を推進するだけは防げません。悪質な事業者を排除できる社会構築のための法整備が必要であり、そのために、消費者保護強化の観点から特定商取引法の見直しが急務であると考えます。

「デジタル社会における消費取引研究会」報告書では、「消費者が「納得感」を持って取引に参加することができる消費取引市場の形成を目指す」ことを打ち出しました。その実現には消費者安全安心して消費行動を行える環境を整えることが必要で、デジタル取引と消費者被害の実態に即して特定商取引法柔軟かつ実効性のある内容に改正するべきであると考えます。

そのために、消費者庁一刻も早く検討の場を設けることを強く要望いたします                                                      


2026.01.31___________(__)__________2

コンシューマネット・ジャパンの協力者である、堺次夫さんの講演会が滋賀県で開催されました。

だまし(詐欺)の手口開催のご案内 主催:三重県生活協同組合連合会

特殊詐欺による被害件数と被害額は年々増え続けており、2024 年の特殊詐欺被害額は約722 億円に上ります。2025 年も6 月までの半年間で597 億円と昨年同時期よりおよそ370 億円増え、過去最悪のペースになっています。詐欺の手段は巧妙化していますが、消費者の心の隙をつく手口は変わっていません。詐欺の手口と騙されやすい心理を知ることで被害を未然に防止しましょう! どなたでもお気軽にご参加ください。

■日時:2026年1月31日(土)10:00~12:00[受付 9:30 ~]

■場所:アスト津 研修室 A(津市羽所町700) オンライン(Zoom)

■テーマ:「だまし(詐欺)の手口」

■講師:堺 次夫(さかい つぎお)氏(悪徳商法被害者対策委員会 会長)

■参加費:無料 *2026年1月24日(土)まで受付

■募集人員:会場 40 人、Zoom 100 人程

主催:消費者市民ネットワークみえ

≪講師プロフィール≫

堺 次夫(さかい つぎお)氏

悪徳商法被害者対策委員会会長。消費者問題研究家。日本消費者政策学会理事。 

元信州大学客員教授、元法政大学大学院非常勤講師、元国際短期大学特任講師。

*堺さんへの講演をご希望の方はコンシューマネット・ジャパンにお問い合わせください。

info@consumernet.jp (古賀)

 

おすすめ