コロナ対応を考える その76 年間1兆円を遥かに超えるコロナワクチン支出をどう考える?コロナで国が潰れるは現実
2023年10月15日(日)、日本教育会館でワクチントーク全国と共催でアフターコロナの予防接種を考える講演会を開催しました。報告は追って致しますが、コロナワクチンだけでなく副反応の実態、救済制度の問題点、HPVワクチンや日本脳炎ワクチンの必要性の有無など幅広い議論がなされました。
当日の資料はWeb版だけの予定でしたのでかなり膨大なものになりましたが、紙版のご要望を受けて冊子を作りましたのでご希望の方はぜひお申し込みください。
コロナバブルを作っているものは?
講演会の翌日、阿部知子議員(秘書)の仲立ちで厚労省との意見交換会を行いました。主に認定制度における副反応の因果関係判定基準の見直し(改悪)についての問題とコロナワクチン関連での国会予算の支出状況について質疑を行いました。
10月15日のワクチントーク全国の資料の64ページ(下段)に、2020年に故母里啓子さんと厚労省交渉に行った際に厚労省から交付を受けた資料が掲載してあります。新型コロナワクチンの確保状況として令和2年(2020年)9月に予備費から令和3年の予備費までの4社のワクチンの購入が回数で合計8億8200万円と示されています。(64ページ下段)
しかし、ワクチン接種にかかる費用はワクチン代だけではありません。同ページの上段にこちらは雑誌からの引用ですが、令和3年度のコロナ関連支出は、国債を2兆3396億円調達し、ワクチン代は7000億円、接種費用(医療機関)6558億円、接種体制確保(自治体、医療機関)7342億円、接種促進(医療機関等)2496億円という表があります。(64ページ上段)
接種始まった2021年からこれまでにどれくらいの接種関連の費用が血税で賄われたのでしょうか?副反応被害の声や救済が進まない現状も今回の資料では明らかにしていますが、国がよくいう、費用対効果の面から、他国と比較しても異常な今後も続くであろう、この国を挙げての接種促進は正しいでしょうか?
今回は、文書回答をいただいた範囲で途中経過をご報告します。(文中青字は回答、その他は筆者)この回答から、会計検査院や財務省をはじめ多くの方がコロナ関連予算に関心を持っていただけることを希望します。
厚労省の回答
令和5年10月
(回答課)
健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課
健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課
【新型コロナウイルスワクチン関係】
新型コロナウイルスワクチン接種を実施するために、
について、計約3兆5千億円(R2~R4)の予算計上が図られています。
※ 上記①~③の主な使途は以下のとおりです。
① ワクチン接種に係る医師への報酬
② 接種券、予診票の作成、及び交付。集団接種会場設置、コールセンター設置に係る経費 等
③ 都道府県大規模集団接種の設置、及び職域接種に係る経費 等
◎ 新型コロナワクチン廃棄等数
各ワクチンについて、以下のとおり公表しております。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35295.html
ファイザー株式会社の新型コロナワクチン(オミクロン株対応2価ワクチン)の 供用終了について
令和5年9月20 日に開始される令和5年秋以降の接種では、本年9月8日に行われた厚生科学審議会での意見を踏まえ、接種可能な全ての年齢の方について、オミクロンXBB.1.5 対応1価ワクチンを活用することとしています。
このため、ファイザー株式会社のオミクロン株対応2価ワクチンについては、令和4年秋開始接種及び令和5年春開始接種が本日をもって終了となることから、供用を終了することといたしました。供用を終了するワクチン(政府在庫)については、今後、有効期限の到来による廃棄等を適切に行ってまいります。
なお、同社のワクチンの活用状況等は、以下のとおりです。
《供給契約に基づくファイザー株式会社オミクロン株対応2価ワクチンの活用状況等》
供給された数 | 約1億2,510万回分 | |
国内に配送した数 | 約9,860万回分 | |
供用を終了する政府在庫数 | 約2,650万回分 |
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35294.html
ファイザー株式会社の新型コロナワクチン(従来株ワクチン)の 供用終了について
令和5年9月20 日に開始される令和5年秋以降の接種では、本年9月8日に行われた厚生科学審議会での意見を踏まえ、接種可能な全ての年齢の方について、オミクロンXBB.1.5 対応1価ワクチンを活用することとしています。
このため、ファイザー株式会社の従来株ワクチンについては、令和4年秋開始接種及び令和5年春開始接種が本日をもって終了となることから、供用を終了することといたしました。
なお、同社のワクチンの最終的な活用状況等は、以下のとおりです。
《供給契約に基づくファイザー株式会社従来株ワクチンの活用状況等》
供給された数 | 約2億7,480万回分 | |
国内に配送した数 | 約2億6,650万回分 | |
廃棄する数 | 約830万回分 |
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35292.html
モデルナ・ジャパン株式会社の新型コロナワクチン(オミクロン株対応2価ワクチン)の供用終了について
令和5年9月20 日に開始される令和5年秋以降の接種では、本年9月8日に行われた厚生科学審議会での意見を踏まえ、接種可能な全ての年齢の方について、オミクロンXBB.1.5 対応1価ワクチンを活用することとしています。
このため、モデルナ・ジャパン株式会社のオミクロン株対応2価ワクチンについては、令和4年秋開始接種及び令和5年春開始接種が本日をもって終了となることから、供用を終了することといたしました。供用を終了するワクチン(政府在庫)については、今後、有効期限の到来による廃棄等を適切に行ってまいります。
なお、同社のワクチンの活用状況等は、以下のとおりです。
《供給契約に基づくモデルナ・ジャパン株式会社オミクロン株対応2価ワクチンの活用状況等》
供給された数 | 約7,000万回分 | |
国内に配送した数 | 約1,850万回分 | |
供用を終了する政府在庫数 | 約5,150万回分 |
これによると、供給数は4億6990万回分となります。(1回にかかる費用(ワクチン代以外も含む)10800円として、5兆円をはるかに超えます。しかし、国内配送数は3億8360万回分ですので実際に使用されたのは多く見積もっても4兆1428万。 1兆円近くは廃棄に回ると見るべきではないでしょうか。
【新型コロナウイルス治療薬関係】
◎ 実用化支援事業の実施年度について
令和3年度~4年度
◎ 国が購入したコロナ治療薬について
○ ラゲブリオ(経口薬) ○ パキロビッドパック(経口薬)
・ 国購入量:160万人分・ 国購入量:200万人分
・ 配布済み量:約82万人分 ・ 配布済み量:約19万人分
○ ゾコーバ(経口薬)
・ 国購入量:200万人分
・ 配布済み量:約23万人分
厚労省は、ワクチンについても治療薬についてもメーカーとの秘密保持契約を盾に詳細を明らかにしません。出されたわずかな資料で推測していかざるを得ません。
コロナバブルを作っているのは誰?
これ以外にもコロナには地方創生と銘打った大規模予算があります。この4年間に18兆3,260億円の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が予算・交付されています。
予算額
令和2年度第1次補正予算 | 1兆円 | |
令和2年度第2次補正予算 | 2兆円 | |
令和2年度第3次補正予算 | 1兆5,000億円 | |
令和3年度補正予算 | 6兆7,969億円 | |
令和4年度第2次補正予算 | 7,500億円 | |
予備費 | 令和2年12月25日閣議決定 | 2,169億円 |
令和3年1月15日閣議決定 | 7,418億円 | |
令和3年2月9日閣議決定 | 8,802億円 | |
令和3年3月23日閣議決定 | 1兆5,403億円 | |
令和3年4月30日閣議決定 | 5,000億円 | |
令和4年4月28日閣議決定 | 8,000億円 | |
令和4年9月20日閣議決定 | 4,000億円 | |
令和5年3月28日閣議決定 | 1兆2,000億円 | |
合計 | 18兆3,260億円 |
※端数処理の関係から各予算の総数と合計の数値は必ずしも一致しません。
・(参考)内閣府における執行状況(令和4年4月1日時点)(PDF/76KB)
この予算が適正に配分され有効に使われているのかはわかりません。
「自分は接種してなんともなかった。タダなんだからかかると怖いから打ちたい」・・それは決してタダではありません。4万円の減税?に騙されてはいけません。副反応の底知れない実態はまだ解明されていません。6回目以降の接種は明らかな在庫処理と国会予算の無駄使いです。
(古賀 真子)