原発運転期間延長に反対する緊急署名にご参加を!〜3.11の反省なきGX会議はなにを議論している?
3.11以降、脱原発、被災者補償、再エネの表題の取り組みをFoe Japanが積極的に進めています。取引卸市場での価格高騰で、新電力が苦境に陥り撤退が進む中、再エネに積極的な新電力と旧一般電力事業者の非対称性も明らかになっています。超党派で進められている原発ゼロの会や国会のエネルギー調査会準備会も90回近い会議をしています。現内閣は今冬の電気料金の高騰を理由にGX(グリーントランスフォーメーション)会議で、年度末を目標に規制委員会から経産省、内閣府に意思決定権を移し、この10年で明確になった原発のコストを無視し原発再稼働を進めようとしています。今年に入って被災者や東電をめぐる訴訟の判決が続いています。
3.11以降の電力システム改革の推移、制度設計の問題点を丁寧に検証すべき時期にきています。以下にFoE Japanをはじめとする全国21の市民団体が呼び掛けている署名等の取り組みをご紹介します。
(古賀 真子)
★原発運転期間「原則40年」ルールが削除?ー緊急署名はじまる
経済産業省は、GX(グリーントランスフォーメーション)の一環として、原発の運転期間の延長を打ち出しました。それを受け、原子力規制委員会は、10月5日、原発運転期間を原則40年と定めた原子炉等規制法の規定を削除することを容認する意向を示しました。
しかし、老朽原発を動かすことは極めて大きな危険を伴います。交換できない部品も多く、電力会社の点検できる範囲も限定的です。規制委の審査は電力会社の申請に基づくものであり、万全とは程遠いものです。
規制委の山中伸介委員長は、「原発の運転期間は利用政策であり、規制委が意見を述べるべきではない」としたが、果たしてそうでしょうか。原発の老朽化に関する審査にはおのずと技術的物理的な制約があり、運転期間に上限を設けることは規制の一部として極めて妥当な手段です。規制委の今回の決定は、福島原発事故から得た教訓を蔑ろにし、規制委自らの、国民を守るべき責務を放棄したものではないでしょうか。
このたび、FoE Japanをはじめとする全国21の市民団体の呼びかけで、原発運転期間の削除方針の撤回を求める緊急署名がはじまりました。個人でも団体でも署名できます。一次締切は10月31日です。ぜひご協力ください。(満田夏花)
▼署名はこちらから
緊急署名:原発運転期間「原則40年」規定の削除方針の撤回を
https://foejapan.org/issue/20221010/9607/
▼<連続オンライン学習会>老朽原発の危険性
第1回:老朽原発40年廃炉訴訟で明らかになった規制委の審査の問題点
https://foejapan.org/issue/20221014/9751/
▼こちらの賛同も募集しています:要請書「原発推進方針の撤回を」
https://foejapan.org/issue/20220904/9119/
★グレーなのに「クリーン」?水素・アンモニアは 脱炭素の切り札にはならない
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世界の気温上昇を1.5℃までに抑えるために必要なのは、化石燃料からの脱却です。しかし日本政府は、水素・アンモニア利用やCCUSで火力発電を「脱炭素化」して使い続ける方針を示しています。
ところが、多大なコストをかけて開発しても、2030年のエネルギーミックスで想定されている水素・アンモニア発電の量はわずか1%にすぎません。水素・アンモニア政策は、化石燃料産業を支援・温存することとなり、温室効果ガス削減にもほとんどつながりません。
GXのもとで進められる水素・アンモニア発電について、リーフレットにまとめました。10月28日に、政府の「脱炭素火力」政策に関する集会も予定しています。(吉田明子)
▼詳しくはこちら
https://foejapan.org/issue/20221007/9411/
★開発協力大綱の改定を考える院内集会&外務省との会合
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外務省は9月9日、政府開発援助(ODA)の基本的な考え方を示す「開発協力大綱」の改定を行うことを発表し、9月16日に「開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会」の第1回会合を開催しました。これに対して、メコン・ウォッチ、FoE Japanを含む複数のNGOが、改定プロセスが拙速であり、市民参加が十分に図られていないことに関する強い懸念を表明。過去のODAの検証とそれに基づく改定が必要であること、ODAの軍事利用の禁止、深刻な人権侵害がみられる国・地域への支援の回避を原則に明記することなどを求める要請書を提出しました。
この開発協力大綱の改定にあたり、ミャンマーやフィリピンなどを例にODAと環境・人権・紛争などとの関係を考え、ODAのあり方について考える集会および外務省との意見交換を行う会合を開催します。オンラインでの参加も可能です。ぜひご参加ください。(満田夏花、波多江秀枝)
▼詳しくはこちら
https://foejapan.org/issue/20221012/9706/
★石炭火力延命の「GENESIS松島計画」環境アセスメントへの意見募集
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石炭火力からの脱却は世界の流れです。しかし日本では、古い石炭火力発電に新たなガス化装置をつけて延命させ、将来的にはバイオマス混焼やアンモニア燃料の混焼も視野に、という計画があります。長崎県西海市で電源開発が進める「GENESIS松島計画」です。
環境アセスメント2段階目の「方法書」に対し、FoEからも意見を提出しました。郵送での提出は17日消印有効です。(吉田明子)
▼詳しくはこちら
https://foejapan.org/issue/20221012/9705/
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【2】イベント案内・募集・お知らせ
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★10/16 Climate Live Japan、渋谷で開催!
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気候変動×音楽のライブイベント、初のリアル開催。FoEも協力しています。
【日 時】2022年10月16日(日)16:00~21:00
【場 所】渋谷WWW/WWWX(東京・渋谷)+YouTubeライブ配信
【詳 細】https://www.climatelivejapan.com/
★10/17 開発協力大綱の改定を考える院内集会&外務省との会合
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ODAが紛争助長、環境破壊、人権侵害に使われないために、事例に基づき議論します。
【日 時】2022年10月17日(月) ①院内集会14:00~15:00/②外務省との会合 15:10~16:40
【場 所】参議院議員会館B104、オンライン参加も可(要登録)
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20221012/9706/
★10/17 第66回FW研究部会「勝手に日本の森をモリアゲる!~元官僚が踏み出した新たな一歩~」
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元木材利用課長の長野麻子氏をお招きし、森を想う新事業についてお話しいただきます。
【日 時】2022年10月17日(月)18:00~20:00
【場 所】オンライン会議ツールZoomを使用
【詳 細】https://fairwood.jp/event/221017/
★10/20 【連続オンライン学習会】老朽原発の危険性
第1回:老朽原発40年廃炉訴訟で明らかになった規制委の審査の問題点
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お話は小島寛司さん(弁護士)、草地妙子さん(老朽原発40年廃炉訴訟市民の会)。
【日 時】2022年10月20日(木)19:00~20:30
【場 所】オンライン会議システムzoomを利用
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20221014/9751/
★10/21 ウェビナー「気候変動の新たな脅威~大規模バイオマス発電の妄想~」
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バイオマス発電の問題点や気候変動と石炭火力との繋がりについて学びます。
【日 時】2022年10月21日(金)18:30~20:00
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20220926/9252/
★10/22〈これってホントに脱炭素?!〉身近にあふれるグリーンウォッシュを徹底検証
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Act Beyond Trustのイベント「Future Dialogue」です。
【日 時】2022年10月22日(土)13:00~15:30
【場 所】オンライン会議システムzoomを利用
【詳 細】https://www.actbeyondtrust.org/abt10th-top/#fd06
★10/28 セミナー「GX戦略で進められる水素・アンモニア、CCSの現状と課題」
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政府説明と問題提起とで議論します。
【日 時】2022年10月28日(金)10:15~11:45
【場 所】衆議院第一議員会館第二会議室+オンライン会議システムzoom
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20221014/9769/
★宇津木の森 里山再生プロジェクト 今後の予定
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すがすがしい秋の里山。薪割りと丸太運びで運動の秋を楽しんでみませんか?
【日 時】定例活動 2022年11月13日(日)10:00~15:00
がっつり作業日 10月18日(火)、23日(日)、11月7日(月)
【場 所】宇津木緑地保全地域(日野駅・八王子駅からバス)
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20220224/4850/
★FoEハイキング 10月後半~11月の予定
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もうすぐ秋!秋晴れの空の下でのんびりハイキング。紅葉も楽しめるかも。
【日 時】10月23日(日)日の出山/奥多摩
11月13日(日)八王子城址公園/高尾
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20220222/3760/
★【賛同募集】要請書「原発推進方針の撤回を」
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政府は、原発の「7基追加再稼働」や原発の運転期間の延長、次世代革新炉の建設による原発の新増設やリプレースの検討など、原発推進方針を表明しました。これを撤回することを求めた要請書に、個人・団体の賛同を募集しています。
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20220904/9119/
★オンライン署名「再エネ新電力が倒産のピンチ!政府は対策を講じてください」
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10月に入っても、電力の市場価格高騰が深刻です。11月の提出を目指し、引き続きお願いします!
【詳 細】https://change.org/Save-PowerShift/
★【オンライン署名】#ミャンマー国軍の資金源を断て 日本政府、ENEOS、三菱商事はイェタグン・ガス田開発から責任ある撤退を!(3次締切:2022年10月30日)
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ミャンマーでは2021年2月のクーデター以降、国軍による市民への残虐な弾圧が続いています。日本の官民が国軍の収入源となるガス田開発から責任をもって撤退するよう、一緒に声をあげましょう!
【詳 細】https://chng.it/gDmMRwbD9g
★福島の今とエネルギーの未来2022
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原発事故の被害の現状とエネルギー政策についてコンパクトに解説した一冊です。
【詳 細】https://foejapan.org/issue/20220325/7060/
FoE Japanは世界73カ国にネットワークするFriends of the Earthのメンバーです。
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