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経済安保法は「軍事研究推進法」!?パブコメを出しました 

2022年8月23日 経済安全保障法のパブリックコメントに呼びかけ団体の意見を参考に下記の意見を出しました。

「国際情勢に照らして、日本の経済や安全を守るために何が必要か。国の(軍事関連!?)法案はどこまで私たちに知らされているのかの試金石ともいえる大切なパブコメです。

締め切りは8月25日。

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000239213

(意見)

経済安保法は「軍事研究推進法」の側面が強く、憲法解釈上疑義を持たれる法律である。本法の制定及び運用に際しては国民にその内容が十分周知されているとは言えない。法を受けた基本方針案、安定供給確保基本指針、特定重要技術開発支援についての基本指針、特定重要物資についての基本指針案の3案に関しては、重要な部分を政府に白紙委任した法律であり、特許出願非公開基本指針も含め、138ヶ所も政省令で細目を定めている点で国会や議会制民主主義を軽んじていると言わざるを得ない。秘密保護法、 土地規制法と相まって、国民の基本的権利侵害がされないかより慎重な議論が必要であり、多方面からのヒヤリング等を行う必要がある。

すでに、年内には5000億円規模の「経済安保基金」を投じる「特定重要技術」(軍事転用技術)の研究公募が行われる見込みであり、パブリックコメントをしてもどれだけ国民の意見が反映されるのかが危惧される。

機密情報の取り扱いを有資格者のみに認める「セキュリティー・クリアランス」制度を導入する法改悪(年明けの通常国会を想定)を先取りする形で「特定重要技術」の研究成果について、海外での軍事転用などの恐れのある場合は非公開とする方針であることも問題である。

本法には、「秘密」の定義がなく、「秘密」それ自体を秘密にすることもでき、恣意的に秘密指定が可能で、民が官へ忖度したり官へ癒着したり、従属、さらには民への天下りによる民の支配を生み出す危険性がある。また恣意的で過剰な取り締まりも危惧される。
秘密指定のある協議会に加わった研究者には、研究発表の自由を奪われ、国会審議では社会実装の手前までと説明されているが、社会実装を目指すことが明らかになっているとの指摘もある。軍事研究にかかわることを拒否して、協議会から離脱できるのかその要件や学術的な保護体制も明かでない。
法第4条第3項には「国は、安全保障の確保に関する経済施策を総合的かつ効果的に推進するために必要な資金の確保その他の措置を講ずるよう努めるものとする」あるが「必要な資金」の内容は不明確である。

「自律性の確保」の注釈に、土地規制法による、土地等の「不適切な利用行為を規制するための取組」が挙げられている。土地規制法は、私権を制限し、住民監視を強め、軍 事基地等への反対活動を弾圧するおそれがある違憲の疑いの強い法律であり、本法とともに再考すべきである。

学術会議の選出問題以降、軍事的研究への歯止めが憲法上の解釈に照らしてどうあるべきかの議論が尽くされ底なし。国際情勢を的確に分析研究した上で、防衛政策のあり方を見極めた上での軍事的な研究が必要である。憲法解釈を逸脱し、国会での議論も蔑ろにした形での政府の戦略にかなう研究開発の推進は、それ以外のなすべき分野の研究予算を減少させ、学術研究体制にゆがみをもたらすだけでなく、日本の国の安全保障上も深刻な問題を起こしかねない。

「同盟国・同志国」や「価値観を共有する」国との関係性を偏重し、仮想敵国を念頭に短絡的な施策に走るのではなく、日本国憲法のもとで培ってきた国際商習慣や経済合理性を尊重し、外交交渉によってどの国とも友好的関係を確立すべきである。経済制裁のような形での政策はやがて軍事的軋轢をもたらすことはウクライナ問題でも明らかになっている。

法の施行状況について、国会や市民への公表はもとより、措置の対象者と政府の双方向のコミュニケーションが対等・平等に行われることが担保できるような評価組織をつくるべきである。

(古賀 真子)

 

 

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