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新年度 タネまき会を開始します〜第1回は学校でのフッ素洗口を考える〜フッ化物洗口実施の有無における幼児の唾液因子変化とう蝕抑制効果の1年間の比較など論文紹介

2022年度が始まりました。コロナワクチンの3回目、4回目接種も気になるところですが、第一回目は秋庭賢司さんと北海道札幌市で条例制定が計画されているフッ素洗口問題点について取り上げます。

コロナ禍でフッ素洗口については消極的になっていた学校でも新学期からフッ素洗口が再開されているようです。

多くの皆さまのご参加をお待ちしています。(下記の情報に関する解説も予定しています)

 

2022年4月12日(火)

10時30分〜

参加 無料  zoomで行います。

参加希望の方は

info@consumernet.jp

4.12タネまき会参加希望とメールで予約をお願いします。参加は下記から

 
 
 
Zoomミーティングに参加する
https://us02web.zoom.us/j/9202129220

ミーティングID: 920 212 9220

 
前回のタネまき会のレジュメはこちら
 
https://consumernetjp.stores.jp/items/60739244a87fc5080fb05025
 

2回目以降はコロナワクチン問題を予定しています。取り上げてほしいテーマ、参加しやすい時間の情報などもお寄せください。

 

 

茨城県の情報

茨城県では,2021年度から小学校を対象にモデル校5校を募集するも希望はなく,再募集で5校決定しました。

聞くところによると,そのうち2校で実施しましたが,今回の新型コロナ第6波により,授業がオンラインもしくは分散登校になり

中断している状況とのことです。

洗口の薬剤は,県では医薬品を使用するとのことでした。しかし,どこも教育予算が不足している昨今,今後どうするつもりかと心配の声があります。

試薬を使う話はまだないと思います。

なかなか,難しいかもしれませんが,次年度市町村に入る前にNOという市町村・学校が出てくることを願って情報を伝えています。


口腔衛生学会雑誌 J Dent Hlth 72:28-33.2022

タイトル

フッ化物洗口実施の有無における幼児の唾液因子変化とう蝕抑制効果の1年間の比較

福田ほか:北海道医療大学歯学部小児歯科分野ほか

概要

幼児期の約1年間の継続的なフッ化物洗口が、唾液のpH,緩衝能、無機イオン濃度と、う蝕抑制効果について検討することを目的とした。

対象および方法

年中児童:平均月齢57ヶ月、う蝕検査と安静時唾液の採取

フッ素洗口群:15名(男子9,女子6),0.1%フッ化ナトリウム(フッ素濃度450ppm)

非フッ素洗口群:  18名(男子7,女子11)

1年後の同一年長児:平均月齢67~69のう蝕検査と安静時唾液の採取

結果

フッ素洗口群:口腔内のCa量が49.2→39.7ppm(9.5ppm:19.3%の減少):分散分析で有意

            Mg量は1.40→1.54ppm(増加):有意差なし

虫歯本数:3.07→3.73本(0.67本増加):非フッ素洗口群と比べ有意差なし(Two-way repeated measures)

非フッ素洗口群:    Ca量は36.6→36.7ppm(変化なし)

            Mg量は1.41→1.29ppm(減少):有意差なし

       虫歯本数:2.00→3.22本(1.22本増加)

学童期におけるフッ素入り歯磨き剤の普及率は90%。

0.7ppmFの水道水フッ素化を実施している都市において、歯フッ素症と診断された被験者と健常者から採取した唾液無機イオン濃度を測定したところ、歯フッ素症の被験者の方が唾液中のCa2+が有意に低かった、という報告がある。口腔内のCa2+がフッ化物洗口により、口腔内に取り込まれたFと結合し、CaFまたはCaF2様物質を形成することで、結果として Ca2+が減少したものと推察される。CaFまたはCaF2様物質を形成されるためには、酸性のフッ化ナトリウム溶液のフッ素濃度は少なくとも200ppm,中性のフッ化ナトリウム溶液のフッ素濃度は300ppm以上が必要。

CaFまたはCaF2様物質は、局所のう蝕予防の重要な媒体であり、酸の侵襲を受けている間はpHが低下することでイオン化するため、が徐々に溶解することで歯表面やバイオフィルムにフッ素が持続的に供給されることにより、脱灰を抑制し再石灰化を促進する役割を果たすと考えられている。

450ppmで週一回法は安価で実施しやすい。

筆者らはこの論文の欠点として、人数が少ないこと、フッ素入り歯磨き剤の使用の有無、間食回数、嗜好品、フッ素塗布の経験、などの調査が不十分なことをあげている。

解説

この論文にはNaFの使用量が書いてない。6歳以下なので通常は5~7mlの使用である。

実際には10mlを使用しているケースもある。おそらく900ppm週1回法を6歳以下に適用するため濃度を半分にし、使用量は10mlとしたのでは、と推察する。

河野はNaFとして4mgを内服した成人(健康人と腎患者)の血中総カルシウムと血中カルシウムイオン濃度の結果を報告している(河野公一:「腎機能とトレース・エレメンツーフッ素代謝を中心として」大阪医大誌42(3・4)、286-290,1983.)。

内服4時間後に血中カルシウム濃度は32%低下し、回復までに24~96時間を要している。

成人の血中カルシウムイオン濃度は5~4mg/dl(血中総カルシウムは9~8mg/dl)で年齢に関わらずほぼ一定である。血中カルシウムイオン濃度の32%の低下は3.4~2.72mg/dlに相当し、テタニー寸前である。特に腎患者は腎臓での再吸収が悪く健康人より低い傾向にある(図)。この実験参加者の平均体重を60kgとすると、体重1kg当たりのフッ素摂取量は4mg/60kg≒0.07mg/kgとなる。

この報告での年中児(5歳)、年長児(6歳)の男女平均の体重(2015年)は18.7kgと21.1kgである。450ppmのフッ素洗口量は記載されていないので5~10mgとし、飲み込み量を20%(6歳)とすると、5mlでは体重1kg当たりのフッ素摂取量が0.45mg/18.7kgと21.1kg≒0.024mgと0.021mg/kgとなる。10mlではそれぞれ0.048mgと0.043mg/kgとなる。

報告によると唾液中のカルシウム濃度は、49.16ppm(年中児)から39.72ppm(年長児)へ19.2%(9.44ppm)減少しており、これは4.916mg/dlから3.972mg/dlへと19.2%(0.944mg)減少に相当する。唾液中のカルシウムの減少は、血中総カルシウムの減少に対応しており、

唾液管中のフッ素量は血中フッ素量の60%である。カルシウムの減少はフッ素と結合したための減少であり、河野論文での数値が参考となる。従って19.2/32=0.6(60%)は4mgの60%のフッ素つまり成人が2.4mgのフッ素量を内服したのに等しい。これは0.07×0.6=0.042mg/kgとなり、10mlを使用した場合と同じ数値である。

これらの結果の変動因子としては、飲み込み量、子供と成人の違いが挙げられる。

また900ppmを使用した場合はそれぞれの数値が2倍となる。

秋庭のコメント:Ca不足、歯フッ素症を前提とした治療法

効果なく、百害あって一利なし。

NaF:本籍 CaF2:ダミー HF:現住所 フッ素研究37号2018.p8,18参照

NaFの作用で唾液と歯からカルシウムを奪い、CaFを生成させ歯垢中にプールし、飲み込んだNaFが胃の中でHFを生成し全身を巡って唾液に出て、さらにCaFを生成する、というサイクル。直接フッ化カルシウムの粉末かHFを薄めてうがいすればよい。


どう読む?全国の洗口実施状況

全国フッ素洗口統計、人口および施設の各県別、幼、小、中学校別、施設数、人数の一覧2021(令和3年3月厚労省歯科保健課調べ)

 

https://www.mhlw.go.jp/content/000711481.pdf

 

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