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コロナ対応を考える その47 モデルナとアストラゼネカの新型コロナワクチン特例承認 来週から接種開始!?

2021年5月20日、米バイオ企業モデルナ社と英製薬大手アストラゼネカ社のワクチンが特例承認されました。モデルナ社については集団接種での使用予定がリークされていましたが、5月20日に承認の可否を判断するための厚生労働省の専門家部会で、両社のワクチンが議論され、5月21日に特例承認されました。 アストラゼネカは2月上旬に厚労省に承認を申請していたようですが、ファイザーやモデルナのワクチンと比較して、海外での血栓症の発生の多さが報道されていました。

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンとは

2021年5月15日のYOMIURI ONLINEによれば、アストラゼネカ社のワクチンは、無害化した風邪のウイルスを使って新型コロナの遺伝物質の一部を体内に運び、免疫を獲得させるタイプです。冷蔵保存(2~8度)でき、米ファイザー製のような特別な冷凍庫は必要なく、扱いやすいのがメリットとされています。

しかし、欧州では、アストラゼネカ製ワクチンの接種後に、まれに血栓症が起きた報告があり、発症例の多くが60歳未満の女性だったため、接種対象を高齢者に限る動きが広がっているほか、接種中止に踏み切った国もあります。

政府は2020年12月に、アストラゼネカ社と1億2000万回分(6000万人分)の供給を受ける契約を結んでいますが、ここにきてモデルナ社と平仄を合わせて一気に特例承認がされたということになります。

厚労省のHPは?

「アストラゼネカ社の新型コロナワクチンについて」(厚労省ウェブサイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_astrazeneca.html

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンについて

 日本では2月5日に薬事承認申請がなされ、現在、医薬品医療機器総合機構(PMDA)にて審査中です。
 各国当局が公開している情報等をまとめると、以下の通りです。

各国当局が公開している情報等

特徴

 本剤はチンパンジーのアデノウイルスをベクターとして使用したワクチンです。本ワクチンを接種後、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が宿主細胞で発現すると、当該タンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導され、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられています。

接種回数と接種間隔

  英国及びEUでは、筋肉内に2回接種することとなっており、2回目の接種は、1回目の接種から4~12週間(28~84日)の間隔をおくこととされています。 

有効性・安全性について

 海外では本ワクチンに関する様々な臨床試験等が実施されており、英国やブラジル等にて臨床試験が実施されています。ワクチンを接種する人とプラセボ(髄膜炎菌ワクチン又は生理食塩水)を接種する人に分け、新型コロナウイルス感染症の発症がどの程度抑制されるか比較されています。また、有害事象としては、注射部位腫脹や疼痛、頭痛、倦怠感、筋肉痛等が報告されています。

詳細は下記参照
英国における添付文書や審査情報等
EUにおける添付文書や審査情報等


モデルナ社には日本語訳のファクトシートがありましたが、アストラゼネカ社のものには英文のものしか引用されていないようです。

クリックしてcovid-19-vaccine-safety-update-vaxzevria-previously-covid-19-vaccine-astrazeneca-11-may-2021_en.pdfにアクセス

厚労省のこれまでの情報提供

厚労省は、2020年12月25日の副反応検討部会(合同開催)の資料3(以下資料3)として提出したもので、「新型コロナワクチンの副反応の収集・評価についてという文書を出しています。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカなどの情報についての分析がされています。

このスライドの 17〜アストラゼネカワクチンに関する情報があります
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000738928.pdf

副反応情報は収集・公開されるのか
資料3では、新型コロナワクチンに対する体制強化として、副反応の収集体制として、
○ 副反応疑い報告制度
医師が副反応を疑った場合や、一定の期間内に生じた特定の症状について、PMDAに報告。→情報処理に関する体制の強化、報告システムの電子 化の導入。
○ 予防接種後健康状況調査
比較的頻度の高い健康状況の変化(発熱・接種部位の腫れ等)について、アンケート形式で調査。
を図る→電子化の導入により、より幅広い対象者に実施。先行接種者健康調査
先行的に接種を受ける被接種者に対して、健康状況に関するフォローアップ調査を実施。

●評価体制
○ 副反応合同部会
報告数のモニタリング、個別症例の評価必要な措置の検討。
○ 厚労省・感染研・PMDA 発生状況をリアルタイムにモニタリングするとともに、必要時に個別症例について現地調査を実施。
   
通常より高頻度で審議会を実施するとともに、緊急時に開催できる体制を整備。 意見に評価記号を導入する等、合同会議の審議に必要な情報を盛り込みつつも会議簡略化

としています。特例承認が通り、集団接種も始まる今、どのワクチンを打つかの選択権はありません。 打つ前にもう一度、ワクチン接種が必要なのか考えてほしいと思います。

(古賀 真子)

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