消費者のための安全安心情報サイト

コロナ対応を考える その40 マスクはいつでも強制ではありません 文科省の改訂版に注目!

花粉症の季節になり、マスクに違和感のない人が増えています。コンシューマネットにもマスクに関する相談が減っていますが、文科省が改訂版を出したのでご紹介します。

「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインの改訂について(通知)」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20210219-mxt_kouhou01-000004520-03.pdf

新型コロナウイルス感染症について長期的な対応が見込まれるとして、文部科学省は2021年2月19日、「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」を改訂しました。「出席・忌引等の日数」として扱う範囲をより明確にするなど、恒久的な記載に修正しています。

「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」は、児童生徒が持続的に教育を受ける権利を保障していくため、学校運営の指針を示すものです。対象は幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、専修学校高等課程など。

今回、2020年6月の初版策定時における時限的な記載を恒久的な記載に修正しました。全国の教育委員会などに対し、改訂版のガイドラインとともに、おもな修正個所を取りまとめ、2月19日付で通知が出されました。

改訂したガイドラインでは、感染の不安を理由に登校しないケースについて、指導要録上「出席停止・忌引等の日数」として記録し、欠席とはしないなど柔軟な取扱いも可能と記載。「出席・忌引等の日数」として扱いうる範囲をより明確に示しています。

臨時休業の実施の考え方については、「地域一斉の臨時休業は、子どもの健やかな学びの保障や心身への影響の観点からも避けるべき」と明記。児童生徒や教職員の感染が確認された際も直ちに臨時休業を行うのではなく、保健所の調査や学校医の助言などを踏まえたうえで設置者が判断するなどとしました。

学習指導に関しては、やむを得ず学校に登校できない児童生徒に関する記載を充実させ、2月19日に発出の通知「感染症や災害の発生等の非常時にやむを得ず学校に登校できない児童生徒の学習指導について」を参照するよう追記している。

注目すべきはマスクについて、新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン21ページで「常時マスク」の原則が削除された点です。

ところで、文部科学省は、「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のための ガイドライン」(令和2年6月5日事務次官通知)において、そのための学校運営の指針を示していました。令和2年 12月3日時点での最新の知見 に基づき作成したものですが、今後新たな情報や知見が得られた場 合には随時見直しを行うとされています。今回のマスクに関する変更点については文科省ははっきりと改定理由を明言すべきだと思いますが、特に特化した通知が出されたわけはなく、上記の新旧対照表で見るしかありません。HPでは探しにくくなっており改善が求められます。

また、文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症対策に関するQ&A」の問4(https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_00020.html#q4)では、

問4 学校ではマスクの着用が必要ですか。【1月8日更新】
A 学校教育活動においては、児童生徒等及び教職員は、身体的距離が十分とれない時はマスクを着用すべきと考えられます。ただし、気候の状況等により、熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断される場合は、マスクを外すこととしています。また、体育の授業におけるマスクの着用は必要ありませんが、十分な身体的距離がとれない状況で、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクがない場合には、マスクを着用します。

と曖昧な書き方にとどまっています。

マスクについての不安や相談、市民の動き

個人でマスク着用について厚労省に質問したり、医師の診断書を出してマスク強制を回避しようとする動きもあります。自治体への申し入れをしているグループもあります。

マスクについては、2021年1月9日に本間真二郎医師がFacebookの貴重な投稿をされていたのでご紹介します。

『子どものマスク使用にはあらゆる副作用があることがわかりました』

以前の記事で、新型コロナウイルスによる被害は、ウイルスの直接の害(病気や死亡)や経済的なダメージよりも、とくに子ども達の精神に対する害が最も大きいと書きました。

今回の記事は、子ども(18歳以下)のマスク使用による健康障害の世界ではじめての論文を紹介します。

https://www.researchsquare.com/article/rs-124394/v2

ドイツでのオンラインによる調査で、開始後1週間(2020年10月26日)で20353人(主に親)が登録し25930人の子どものデータを集計しています。

布マスクが65%、サージカルマスク(外科用マスクで通常の市販のマスク)21%でした。マスクの着用時間の平均は270分(4時間半!)で、年齢と共に長くなります(幼稚園90分、小学校240分、中学校・高校360分)

結論は、簡単には、マスクの着用により、身体、行動、学習、情緒のすべてにわたって非常に多彩な障害(副作用)を認めました(表参照)。

また、副作用の頻度分布は、さまざまな年齢層でとても類似しており報告の正確性も示しています。

以下に結果の重要部分をまとめました。

・子どものマスク着用への不満ありは67.7%、なしは26%

・なんらかの副作用は全体の68%に認めた

・親による子どもに見られた症状のまとめ 表1、表2

頻度が多い順には、頭痛(53.3%)集中力低下(49.5%)不快感(42.1%)学習障害(38.0%)眠気・疲れ(36.5%)圧迫感(35.6%)呼吸苦(29.7%)めまい(26.4%)などとなっています。

他にも失神(20.7%)遊びたくない(17.9%)脱力(14.7%)短い意識障害(2.2%)など深刻な症状も見られます。

表にはない障害として以下のもの

にきび、発疹、アレルギーなど悪化した皮膚症状 269件

鼻血 151件

通学不安/学校の不快感 122件

発汗の増加 64件

耳の後ろの圧迫点と傷 52件

唇の痛みやひび割れ 46件

片頭痛発作の増加 31件

視力障害 23件

口内炎 13件

・ 行動、情緒面の問題のまとめ 表3

多い順に、イライラ・過敏性(60.4%)幸せに感じる子どもの減少(49.3%)園や学校に行きたくない(40.4%)ととても深刻な内容です。続いて、落ち着きない(29.2%)睡眠不良(31.1%)不安の発症(25.3%)などとなっています。

・とくに不安に関してフリーテキストによる内容は以下のもの

将来に対する一般的な恐怖、窒息することへの恐怖、コロナによる親戚の死への恐怖が最も頻繁。さらに、着用する・しないの両方による汚名(いじめや中傷)の恐れなど

多くの親は、顔の表情やアイデンティティが子供たちに認識されないことに強い危惧を感じている

・他に、マスクした人々に関連する悪夢や不安障害も見られた

そして、以下のようにまとめています。

・強制マスクが生活の質や個々の子供たちの健康にも及ぼす影響は、政治や社会によって無視されるべきではない

・心理的または医学的理由でマスクを着用していない子供に対するあってはならない汚名、排除、攻撃的な行動が報告されている

・もとの健康状態、マスクの着用状況、学校の状況などに対する正確なベネフィット–リスク分析が緊急に必要

以下は、私の意見になります。

マスクに効果がある・ないは賛否両論で結論は出ていません。しかし、新型コロナウイルスは子ども達にとっては、ほとんど問題をおこさないウイルスであることは間違いありません。少なくとも脳炎脳症があるインフルエンザや他の子どもにとって脅威となる感染症から比べるとはるかに安全でしょう。

https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2705252296466439

間もなく出版となる本にも書きましたが、子どもたちは、毎日、家庭内だけでなく、友だちや園・学校の先生、その他のあらゆるひとに接し、表情を見て、感じ、考え、話をして、肌と肌でふれあい、さまざまな体験をし、成長していくのです。

いつも書いていますが、新型コロナウイルスは、どんなに感染対策を徹底しても、また治療薬やワクチンが出ても、無くなることはありません。さらに、新たなウイルスが登場する可能性もあります。

少し我慢すれば、マスクを外すことができる世の中が訪れるのでしょうか?

私はマスクをすること、しないこと(子どもにさせること、させないこと)のどちらかを一方的に非難するつもりは全くありません。するなら、なぜするのか?しないのなら、なぜしないのか?の理由を考えることが大切でしょう。

みんながやっているから?

やらないと責められるから?対応がめんどうだから?

行政やメディア、学校が勧めているから?

本人がかかることを防ぐため?

人にうつすことを防ぐため?

家族を守るため?

リスクがある人が家族にいるから?

つまり、それは子どものためですか?自分のためですか?家族のためですか?何も考えていないからですか?ということなのです。結論に答えはなく、どちらであっても真剣に考えたものは尊重されるべきだと思います。

ワクチンなどの問題も全く同じですが、少なくとも「みながしているからする」という考えは、同調圧力ともなり、弱い立場である子ども達に大きなしわ寄せがいく結果になりかねません。

人によって考え方は違っていいと思いますが、何よりも「子ども達にとって何が大切であるか」を中心に考える世の中であってほしいと思います。

次回の記事は、今回の補足でマスクの効果についてになります。

これまでに書いたコロナウイルス関連の記事は以下にまとめています。

https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2728645230793812

 

(本間医師のFacebook記事の引用はここまで)

 


(参考)従前のガイドライン

「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル ~「学校の新しい生活様式」~ (2020.12.3 Ver.5)」(文部科学省)(https://www.mext.go.jp/content/20201203-mxt_kouhou01-000004520_01.pdf)の41ページ

3)「密接」の場面への対応(マスクの着用)
1マスクの着用について
学校教育活動においては、児童生徒等及び教職員は、身体的距離が十分とれないときはマスクを着用するべきと考えられます。
ただし、次の場合には、マスクを着用する必要はありません。
1)十分な身体的距離が確保できる場合は、マスクの着用は必要ありません。
2)気温・湿度や暑さ指数(WBGT)16が高い日には、熱中症などの健康被 害が発生するおそれがあるため、マスクを外してください。(暑さ指数 (WBGT)は環境省ウェブサイトhttps://www.wbgt.env.go.で提供)
※夏期の気温・湿度や暑さ指数(WBGT)が高い中でマスクを着用する と、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。マスクを外す場 合には、できるだけ人との十分な距離を保つ、近距離での会話を控 えるようにするなどの配慮をすることが望ましいです17が、熱中症も 命に関わる危険があることを踏まえ、熱中症への対応を優先させて ください。
※マスクの取り外しについては、活動の態様や児童生徒等の様子なども踏まえ、現場で臨機応変に対応することが重要です。
※児童生徒等本人が暑さで息苦しいと感じた時などには、マスクを外したり、一時的に片耳だけかけて呼吸したりするなど、自身の判断でも適切に対応できるように指導します。
※登下校中の対応については、「第3章 7.登下校」を参照してくだ さい。
3)体育の授業においては、マスクの着用は必要ありません。ただし、 十分な身体的距離がとれない状況で、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクがない場合には、マスクを着用しましょう。配慮事項等については別添資料2(事務連絡「学校の体育の授業にお けるマスク着用の必要性について」(令和2年5月 21日)を参照してください。

16 暑さ指数(WBGT)とは、気温・湿度・輻射熱の3つを取り入れた暑さの厳しさを示す指標で、熱中
症の発生と相関しています。

17 別添資料6(文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課長 初等中等教育局教育課程課長通知「熱中症事故の防止について(依頼)」(令和2年5月 27 日))参照

「学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について」(文部科学省)(https://www.mext.go.jp/sports/content/20200522-spt_sseisaku01-000007433-1.pdf)を以下に引用いたします。

事務連絡
令和2年5月21日

各都道府県・指定都市教育委員会学校体育主管課
各都道府県私立学校主管課
附属学校を置く各国公立大学法人担当課
各 国 公 私 立 高 等 専 門 学 校 担 当 課  御中
独立行政法人国立高等専門学校機構担当課
構造改革特別区域法第12条第1項の認定を
受けた地方公共団体の学校設置会社担当課

スポーツ庁政策課学校体育室

学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について

 学校における基本的な感染症対策として、学校教育活動の際はマスクを着用し、特に近 距離での会話や発声等が必要な場面では、飛沫を飛ばさないようにマスクの着用を徹底 することが適切です。
 一方で、運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱 中症になるリスクが指摘されております。
 このような運動時のマスク着用による身体へのリスクを考慮して、学校の体育の授業 におけるマスクの着用は必要ありませんが、体育の授業における感染リスクを避けるた めには、地域の感染状況を踏まえ、児童生徒の間隔を十分に確保するなど、下記の事項を 十分に踏まえた対策を講じることが必要です。
 なお、体育は実技を伴う教科であるため、特に児童生徒の健康と安全を第一に考えて、 学習の内容や形態、授業の実施場所や時期等を総合的に考慮しながら、様々な感染リスク への対策を講じることが必要となりますので、引き続き御配慮をお願いします。
 このことについて、都道府県・指定都市教育委員会の学校体育主管課におかれては、域 内の市町村教育委員会及び所管の学校に対して、都道府県の私立学校主管課におかれて は、所轄の学校に対して、国公立大学法人の附属学校担当課におかれては、関係する附属 学校に対して、構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の学校 設置会社担当課におかれては、所轄する学校設置会社が設置する学校に対して、周知くだ さるようお願いします。

  1. 1.体育の授業前にマスクを外してから授業後にマスクを着用するまでの間、児童生徒間 の距離を2m以上確保するとともに、ランニングなどで同じ方向に動く場合は更に長 い距離を確保すること。また、児童生徒が教え合う場面では互いの距離を2m以上確保 するとともに、児童生徒に不必要な会話や発声を行わないよう指導すること。併せて、 体育の授業の前後に手洗いをするよう指導すること。
  2. 体育の授業において、軽度な運動を行う場合や児童生徒がマスクの着用を希望する場 合は、マスクの着用を否定するものではないこと。ただし、運動時にはN95マスクな どの医療用や産業用マスクではなく、家庭用マスクを着用するよう指導すること。ま た、マスクの着用時には、例えば、呼気が激しくなるような運動を行うことを控えたり、 児童生徒の呼吸が苦しい様子が見られる場合は、必要に応じてマスクを外し、他の児童 生徒との距離を2m以上確保して休憩するよう指導すること。
  3. 当面の間、地域の感染状況を踏まえ、体育の授業は、熱中症事故の防止に留意しつつ 可能な限り屋外で実施すること。体育館など屋内で実施する必要がある場合は、呼気が 激しくなるような運動を行うことは避けること。また、体育館等のドアを広く開け、こ まめな換気や消毒液の使用(消毒液の設置、児童生徒が手を触れる箇所の消毒)など、 感染拡大防止のための防護措置等を実施すること。
  4. 毎朝の検温や健康観察により学習前の児童生徒の健康状態を把握し、体調が優れない 児童生徒の体育の授業への参加は見合わせること。
    また、授業を見学する児童生徒については、マスクを着用させるとともに、児童生徒 間の距離を1~2m以上確保するよう指導すること。ただし、気温が高い日などに屋外 で授業を見学する場合は、マスクを着用した児童生徒が熱中症にならないよう、日陰で見学させたり、必要に応じてマスクを外し、他の児童生徒との距離を2m以上確保するよう指導すること。
  5. 教師は、原則として体育の授業中もマスクを着用すること。ただし、自らの身体への リスクがあると判断する場合や、児童生徒への指導のために自らが運動を行う場合な どは、マスクを外すことは問題ないこと。なお、マスクを外す際は、不必要な会話や発声を行わず、児童生徒との距離を2m以上(ランニングなどで同じ方向に動く場合は更に長い距離)を確保すること。
  6. 児童生徒が密集する運動や児童生徒が近距離で組み合ったり接触したりする場面が多い運動については、地域の感染状況等を踏まえ、安全な実施が困難である場合、当面実施せず、年間指導計画の中で指導の順序を入れ替えるなどの工夫を行うこと。

カテゴリー

月別記事