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スマートフォンのアダルト情報サイト、サクラサイト、インターネット通販にご注意!クレジット制度改革の議論

消費者委員会が2014年7月22日に開催され、議事録がHPにアップされました。H26.7.22第167回消費者委員会本会議の議事録から、最近のクレジット被害を知ることができます。消費者委員会では、国民生活センターや相談員協会、弁護士会などのヒヤリングをしています。クレジットカードを利用した取引における消費者トラブルが増加していることを踏まえて、委員会ではクレジットカード取引に係る制度や取り組みの改善という観点から検討を行っているようです。

全国大学生協制作 40頁のわかりやすい小冊子

全国大学生活協同組合連合会制作 40頁のわかりやすい小冊子

消費者被害はサクラサイトにみられる若者や,振り込め詐欺やその変形詐欺にみられる高齢者などをターゲットにしたものが多くあります。最近は銀行等を経由しないものや,ゆうパックで現金を送らせるなど、「足」がつくクレジット契約はあまり利用されないかと思いきや、クレジットを経由した被害は増加しており、早急な法的対策や行政窓口での対応が必要です。あわせて、被害にあわないためのきめ細やかな情報提供が必要です。大学の生協などでは、簡単なパンフレットを無料で配布して学生への注意喚起をしています。悪質商法は手を変え品を変えですが、被害にあわないために社会全体で、悪質商法対策をすすめていきたいものです。

国民生活センターからの報告 (議事録より、太字色字は筆者)

全国の消費生活センター等に寄せられた相談はPI0-NETに登録されますが、それを年度別に見た支払い方法別相談件数及び構成比をみると、包括信用と2カ月内払いのクレジットによる信用払いです。

包括信用は割販法上で包括信用購入あっせんに該当するもので、支払いに係る当事者が消費者、信販会社、金融機関など3者以上にまたがる支払い方法を利用している場合で、2カ月以上またはリボルビング方式で支払う方法をとっているときに、この包括信用にチェックしています。一方、翌月一括払いなど2カ月未満で支払いが完了する場合には、この2カ月以内にチェックすることになっています。

相談事例として、ここにありますように、スマートフォンのアダルト情報サイト、サクラサイト、インターネット通販と3つ挙げさせていただきましたけれども、まず(1)スマートフォンのアダルト情報サイトです。このアダルト情報サイトは、2011年度以降、3年連続で全相談の中で最も多くなっています。このほど、私どもで2013年度の相談の統計をまとめましたけれども、相談件数全体では2013年度は93.5万件と、相談件数がピークだった2004年度以来、9年ぶりに増加に転じました。それとともに、このアダルト情報サイトについても増加し続けて、2013年度は8万件を超えておりまして、前年度より1万5,000件近く増加しています。

それでは、カード会社(A社)とカード会社(B社)の2つの会社の対応ですが、共通事項といたしましては、ここに挙げましたように、サイトは日本のコールセンターがあります。しかし、実態は不明。住所はあっても、バーチャルオフィスであることがあります。また、決済代行業者については、英語のホームページがあって、海外の電話番号が記載されてはいました。このように、最近は海外の事業者であることも多く、直接の交渉は非常に難しくなってきているという印象があります。

まず、マル1カード会社(A社)のケース、相談事例1ですが、今年の3月に50歳代の女性から受けたご相談です。

無料で検索したアダルト情報サイトで「18歳以上」をクリックしたら登録になってしまった。慌てて「退会」をクリックして表示されていた電話番号に電話したところ、退会料金9万9,800円を払わないと退会できないと言われたということです。

それで、そんな高額な料金はとても支払えないと言ったところ、「1万円でよい」と言われたので、この方はクレジットカード番号を伝えたということです。そして、翌日にウェブ上で明細を確認すると、1万円どころか、同じ日に3万円、2万円、4万円と合計10万円の請求が上がっていて、とても納得できない。請求を取り下げてほしいという相談でした。

これに対して、2ページ目になりますけれども、消費生活センターでこのA社と交渉を重ねたところ、2カ月請求を保留にして調査する、書面を送るようにと言われたものの、既にカード会社としては加盟店に立て替えが済んでいるので、請求については何とも言えない。海外の銀行と加盟店契約をしている決済代行業者であるため、連絡先はわからない。顧客、お客さんがみずからカード番号を伝えているのだから、支払ってもらう。加盟店が請求を取り下げない限り、カード会社としては請求するしかないという回答でした

ただ、このケースにつきましては、決済代行会社から消費者に決済通知メールが来ているとのことだったので、そのアドレスに連絡したり、センターがこのA社と1カ月近く粘り強く交渉を続けた結果、A社もようやく重い腰を上げまして、チャージバックしてみるとのことで、その後、全件チャージバックが成立しました。

一方、B社のケースですけれども、これは今年の2月に40歳代の男性から受け付けたご相談です。同じような相談ですけれども、スマホでアダルトサイトに入ったら登録完了になり、請求画面が出た。退会申請ボタンをクリックしたところ、電話をかけるようにとのメールが届き、電話をかけたら料金を支払うようにと言われておりますが、消費者から詳細な聞き取りをしたところ、本当に業者から脅されるような感じになっていたようです。ですので、怖くなって、仕方なくクレジットカードで支払った。しかし、支払いには納得できないという、さきのケースとほとんど変わらないような内容です。

このケースについても、センターとしては、まず相談者に経緯文を書いてもらって、カード会社に協力を依頼しました。そうしたところ、積極的な調査が行われて、そのカード会社から提供されました決済代行業者の連絡先の情報をもとに、決済代行業者と直接交渉しましたところ、最終的にこの業者がキャンセルを上げてきました。この間、このカード会社B社は、請求の保留はできないので、一旦引き落としはするけれども、決済代行会社との交渉がうまくいかない場合には、チャージバックを検討するという協力的な回答を得ていたところでしたが、幸いなことにその必要はなくなりました。

ここにマル3として、参考:ブランドプリカによる支払いと書きましたけれども、ご参考までに、最近は国際ブランドを通じたクレジットカードの仕組みは、現在このクレジットカードだけではなくて、プリペイドカードとかデビットカードなどにも広く利用されるようになっているので、ブランドプリカによる支払いの例も掲載しましたので、見ておいていただければと思います。

続いて3ページですけれども、2番目の相談事例としてサクラサイトの事例を載せました。このサクラサイトが相談に現れ始めたのは約10年前でしたけれども、当初は自己責任であるとか、こんなものにだまされるほうが悪いという風潮でした。しかし、相談件数が非常に増加してきまして、これは消費者のみに問題があるのではなくて、悪質業者にこの仕組みを悪用させ続けておくことにも問題があるのではないかという認識が生まれてきて、最近になってようやく多くのカード会社において、ブランドルール等を駆使した調査とかチャージバック等の対応が見られるようになってきました。

相談件数を見ても、このサクラサイトを含む、いわゆる出会い系サイトの相談件数は、2012年度に比べて2013年度は7千3百件減少しております。しかし、多くのカード会社が協力してくれるようになったものの、いまだにそうした調査をしない会社もあるということで、その例が相談事例4です。婚活サイトで知り合った女性から「別のところで連絡をとりたいので、サイトに登録してほしい」と言われて登録して、クレジットカードでポイントを購入して女性にメッセージを送り、会う約束を取りつけたものの、何度も直前になって断られた。今までに約50万円を支払ってしまっているという典型的なサクラサイトの相談です。

センターとしては、この相談者の所有しているカード会社と交渉しましたけれども、これは当事者の意思で行われたものである。サービスの妥当性について、カード会社では判断できない。加盟店と話し合ってほしいという回答でした。センターとしては、私どもで公表しましたサクラサイトの注意喚起の資料等を使って、これはもう社会的な問題になっているのですよということを伝えて調査などを求めましたが、結局対応はされませんでした。

3つ目としては、インターネット通販の相談を挙げました。インターネット通販の相談は非常に増加していますけれども、そうした中のこれは典型的な例です。相談事例5を見ていただきたいのですが、日本語で書かれたホームページを見てブランドのバッグを注文した。しかし、どうもにせものっぽくて、にせものではないかと業者にメールを送ったら英文での返信があり、その中にレプリカという言葉があった。業者がにせものと認めているので返品してほしいという相談です。

インターネット通販については、このように偽ブランドや商品未着などの相談が非常に多いのですが、これらについては、早い段階で多くのクレジットカード会社が前向きな調査、チャージバック対応が見られるようになりました。そうしたところ、これらインターネット通販については、クレジットカード決済による支払いは急激に減少して、今は前払い通販、口座振り込みに移行しています。ただ、この前払い通販に移行していることは、また非常に問題が多いのですが、カード決済による支払いは減少してきたところです。

4ページ目に入ります。今まで申し上げてきたようなところから、私どもが考える相談事例から見る課題として、(1)、(2)、(3)の3つを挙げました。

1つ目が、苦情対応等の明確なルール化等の検討ということで、冒頭にも申し上げましたけれども、同じ業者とのトラブルであって、悪質性、問題点が同じであっても、カード会社によって対応が全く異なることがある。つまり、消費者は自分の持っているカードいかんによって、トラブルに遭った場合、救われたり救われなかったりする。そして、このことを消費者自身が全く知らないという実態があります。ですので、現在の状況を見ると、それぞれ個社の対応が違っているのですけれども、その個社の消費者対応に頼るのではなくて、カード業界全体として悪質加盟店などを業界から早期に追い出すような取り組みが必要なのではないかと思っております。

そして、2番目ですが、国際ブランドとの連携、国内外の悪質加盟店に関する情報収集とその情報の活用等の検討ということで、今やクレジットカード決済に絡む消費者トラブルにおいては、本当にクロスボーダーの苦情が多くなっています。それに加えて、以前、トラブルが多発していた決済代行業者は国内事業者であったのですけれども、最近では海外の事業者や所在不明の新しい事業者が見られるようになってきております。そのため相談窓口としては直接の交渉が非常に困難で、私どもとしてはカード発行会社、つまりイシュアーに対応を求めることしかできなくなっているという事例もあります。

だからこそ、業界全体を挙げて悪質加盟店を追い出すような仕組み、例えば国際ブランドとの連携とか国内外の悪質加盟店に関する情報収集と、その情報の活用等、情報を共有して、それを活用するなどの検討をしていただければと思っています。

(3)、最後にさらなる消費者教育と書きましたけれども、これは言わずもがなのことですけれども、国際ブランドを通じたクレジットカードの仕組みというのは、先ほども申し上げましたように、プリペイドカード、デビットカードにも広く利用されるようになってきています。そのため、トラブルの未然防止、拡大防止をするためにも、消費者教育がさらに必要になってくるのではないかと考えております。私どもからは以上です。

クレジットカード取引についてのヒアリング国民生活センター鈴木 相談情報部長、浦川 相談情報部相談第二課長

全国消費生活相談員協会、増田 専務理事日本弁護士連合会松苗 消費者問題対策委員会 委員からの発言および当日の資料は下記参照

●議事録掲載ページ
HTML形式(http://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2014/167/gijiroku/index.html
PDF形式(409KB)(http://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2014/167/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/08/05/140722_gijiroku.pdf

  1. 開会
  2. クレジットカード取引についてのヒアリング国民生活センター鈴木 相談情報部長浦川 相談情報部相談第二課長全国消費生活相談員協会増田 専務理事日本弁護士連合会松苗 消費者問題対策委員会 委員
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

古賀 真子

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