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消費者庁基本計画工程表はコロナ対応にどこまで役立つ?工程表の大胆な見直しを!

今年も消費者基本計画が出されました。コンシューマネット・ジャパンでは毎年、基本計画工程表(案)についての意見を出してきましたが、今年は出しませんでした。基本計画自体、コロナ対応に即した内容となっていないためです。

2020年3月31日に閣議決定したされた消費者基本計画は下記のものです。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/basic_plan/pdf/basic_plan_200331_0001.pdf

第4期消費者基本計画は3月31日に閣議決定され、消費者庁は1月の意見を踏まえて工程表の素案を取りまとめ、4月30日からパブリックコメントを実施しました。これに対して、消費者委員会は、令和2年5月 29 日に消費者基本計画工程表の素案(令和2年5月)に対する意見を出しました。

https://www.cao.go.jp/consumer/content/20200529_iken.pdf
 

消費者委員会は、5月 13 日の消費者委員会において、工程表の素案について、総論的には

第2 新型コロナウイルス感染症・災害への対応
新型コロナウイルス感染症の流行は、消費者行政に、喫緊の解決が必要な多岐 にわたる諸課題を突き付けている。また、社会全体における情報通信技術の利用 を加速させている。5月 25 日に緊急事態宣言が解除されたが、今後とも一定期間は、新型コロナウイルスの感染拡大を予防する「新しい生活様式」への切替えを求められることになる。こうした短期的及び中長期的課題に備え、グローバル化の観点も踏まえ、以下の対応を求める。(消費者庁)(III(1)3、(3)1関 係) ・消費者教育のオンラインでの実施に当たっては、どこに住んでいても消費者教育を受けることができるよう、機会の均等に留意すること。

  • 食品表示基準や米トレーサビリティ法の弾力的運用について、消費者に対してぎまんも周知するとともに、消費者を欺瞞するような悪質な違反に対しては厳正な対応をとること。また、市場における食品の需給状況や物流状況を注視し例外的な弾力的運用を中止する時期を失しないよう留意すること。
  • 個人等がSNSにより誤った、あるいは不確かな情報を発信・拡散することに伴う諸問題への対策を盛り込むことができないか検討すること。
  • 自然災害や人為的災害が新型コロナウイス感染症の流行下で重複的に発生する緊急時の対応や、自然災害や人為的災害が複合する災害への対応も想定すべきことを記載すること。
  • 詐欺的事案・悪質商法への厳正な対応及びそれらの広告や手口に係る消費者への注意喚起、予防効果を標ぼうする商品の表示への対応、実際の消費者被害の 状況を踏まえた対応を迅速かつ適確に実施するとともに、対処的取組のみな らず、起こり得る消費者問題を先取りした対応も行うこと。
  • 自己都合と評価するのは酷なキャンセルの問題について、消費者契約に関する 検討会の検討も踏まえながら対応すること。
  • 現下の状況及び今後の生活様式の変化に十分対応できるように、消費生活センターの体制を強化すること。

いまだ出口が見えない新型コロナウイルスへの対応、巨額の財政支出、ニューノーマルが本当に感染拡大に資するのか。身近な問題点について、大胆な見直しや提言をする強い姿勢がみられないところが残念です。

新型コロナ対策のための具体的な論点整理、省庁を超えたWGの設置など具体的な取り組みを期待します。

(古賀 真子)

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