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新型コロナから誰をどう守る?休校しない保育園等はどうします?ほんとに休場すべき施設は?消毒薬はどう使う?

新型コロナウイルスの感染経路が少しずつわかってきました。クルーズ船や狭い場所でのイベント(屋形船やライブ)に参加されていた方からの感染が報道されています。

保育園は休園しない?

新型コロナ肺炎では高齢者や持病を持った方への感染対策が重要です。いまのところ感染しても重症度が低いとされている子どもですが、全国の小中高校が休校になっても学童保育や保育園は休園になっていません。保育園にお勤めの方からは、厚労省から、ただでさえ人手不足なのに、「近隣の園から保育士を要請し対数(子どもに対する保育士の割合)割れがないようにとか、休園する場合は訪問保育をするように、栄養士や調理師が確保できない場合は簡易メニューでもよい・・」の通達がきたとの悲痛な声がよせられています。

厚労省は1月31日に保育園等への対応について事務連絡をだしています。

対応に当たっては、保育所等の職員が新型コロナウイルスについて正しい認識を持つとともに、感染症ガイドライン等を通して、基本的な感染症対策を含めた共通理解を深めるよう努めていただくようお願いいたします。

「保育所等における新型コロナウイルスへの対応について」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000598749.pdf

感染が重症になるのは、子どもではなく高齢者や持病のある人です。しかし、子どもの中には呼吸器系の弱い子どもや持病のある子どももいます。その意味ではコロナ感染がこのように騒がれている中での保育園の開園は保育士さんにとって大変な重労働と精神的負担を課すことになります。

学校まで休校にしながら、なお保育園は開園としていますが、保育所が感染防止にどのような対応をしなければならないのかを見てみましょう。実はコロナウイルス対策については形式的な通達はでていますが、具体的は対策については現場に投げられています。

子どもの集団生活時の感染予防に何が必要か

厚労省のガイドラインでは、感染症を防ぐには、感染症成立の三大要因である感染源、感染経路及び感受性への対策が重要です。病原体の付着や増殖を防ぐこと、感染経路を断つこと、(予防接種を受けて感受性のある状態(免疫を持っていない状態)をできる限り早く解消すること)等が大切です。とされています。(予防接種については、多少異論がありますが、ここではスルーします。現在ワクチンや薬がないので)。(中略)

前回基本的にはインフルエンザと同じと考えるべきとお伝えしました。そうするとコロナウイルスの特徴からは、基本的な感染源対策は飛沫感染防止と接触感染防止ということになります。

ガイドラインには、

イ)感染経路別対策

○ 保育所で特に注意すべき主な感染症の感染経路には、飛沫感染、空気感染(飛沫核感染)、接触感染、経口感染、血液媒介感染、蚊媒介感染があり、それぞれに応じた対策をとることが重要である。

○ 病原体の種類によっては、複数の感染経路をとるものがあることに留意する。・・とあります。

 

飛沫感染と接触感染防止はどうすべき?

飛沫感染は感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出され、別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染します。

※主な感染場所:学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所とされています。国は形式的に学校休校と時差出勤などを推奨したわけですが、感染経路をみるとそのような場当たり的な対策は有効とはいえません。

次に接触感染ですが、これは感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れてウイルスが付き、別の人がその物に触ってウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触って粘膜から感染します。

※主な感染場所:電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどとされています。

有効な抗ウイルス薬等の特異的な治療法はなく、対症療法を行います。

詳しくは国立感染症研究所の HP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)に 掲載の関連するガイダンスをご参照ください。と言うことになるわけです。

現場で何が起きているか

新型コロナは今のところ飛沫感染とされていますが、ウイルスは口から入っていくので、まずはマスクでウイルスを入れないこと(実際には効果がないし、WHOも感染予防にならないと明言しました)でまずはマスクの需要が高まり、次に手洗い徹底や消毒でウイルスを洗い流すことで経口感染を防ごうとしているわけです。ウイルスは細菌と異なり体内に入ることによって増殖し病原体となります。

食中毒(0157やカンピロバクターなどの細菌が原因)は手洗いや殺菌が基本ですが、ウイルスは殺菌できないので体内に入ってしまう前に洗い流すことが必要なわけです。しかし、実際には濃厚感染しやすい場所では飛沫感染で体内に侵入していまいます。それで多数の公衆が集まる行事(イベント)が中止されているのです。

本来感染予防に最も有効なのは公衆が集まる密室空間です。このような施設で趣味・娯楽にさく時間で多い順に並べると、パチンコ、邦楽、カラオケだそうです。そうすると優先して閉鎖を要請すべきなのは、パチンコ、カラオケの各店舗、邦楽イベントになります。デイサービス施設やスーパー銭湯、そして人工透析などの病院関係も優先対象になります。

学校の休校はどれだけ意味がある?

新型コロナ肺炎で重症化するのは子どもではなく、高齢者や持病のある人であることが明らかになっています。コロナウイルスはオープンエアでは感染しづらく、閉鎖空間での濃厚接触が主要な感染経路となるとされています。

核家族化のなか、子どもと高齢者の接触感染の機会は減っています。感染の増大をふせぐために学校を休校にしても家庭内感染防止の効果がそれほど高いとは思えません。

小学校の閉鎖は優先順位は低いといえます。児童の行動範囲をGPSで追った分析では、ほとんど校区内に限られていたそうです。そして、もし児童が感染したとしても、症状は重篤にはならないとされています。教師たちを除けば感染範囲も校区など狭い地域に限られます。したがって児童間の感染については、感染が分かった段階で、その学校を閉鎖すれば十分だといえるのではないでしょうか。インフエンザが学級閉鎖する場合と同じ考えで十分だったと思います。

消毒薬はどこまで必要?

マスク不足に続き、消毒薬不足が進んでいます。地方の公立病院ではマスクも手指消毒やあらゆる消毒剤なない状態になっているそうです。看護師さんや医師が一日マスク1枚。それでもそこをついてペーパタオルなどで手作りしているそうです。危険性をあおり、本当に必要なところの物資の不足により医療の現場の環境を悪化させているようです。

かぜの原因の一つであるコロナウイルスへの対処法ですが、ワクチンや薬がない中、飛沫感染予防と接触感染予防が言われているわけです。口から入るウイルスを排除するための接触感染ですが「消毒」でウイルス自体が死滅するわけではありません。

ウイルスへの消毒対策はどれくらい有効なのかですが、ウイルスは細胞内でのみ増殖可能で、環境では増殖できません。ウイルスは環境で比較的長時間生存できるものは限られています。そのようなウイルスには細菌と同様に、重要な消毒対象であると考えられますが、コロナウイルスがどうなのかは今のところわかっていません。せいぜい顔に着いたウイルスを手で触り体内に入れないための手洗いの推奨でそれ以上の消毒の効果がどれほどかは不明です。コロナウイルスが消毒対象かはガイドラインにもかかれていません。

正しいウイルスの消毒法?

ちなみに、ウイルスに対して有効な消毒薬は、高水準消毒薬(過酢酸、グルタラール、フタラール)および中水準消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム、アルコール、ポビドンヨード)です。 また、ウイルスに対しては80℃・10分間などの熱(熱水や蒸気)も有効とされます。

ウイルス汚染の器材には、ウォッシャーディスインフェクタやフラッシャーディスインフェクタなどを用いた熱消毒や、高水準および中水準の消毒薬で対応するとされます。 また、ウイルス汚染の環境には、中水準消毒薬のアルコールや次亜塩素酸ナトリウムで対応する。

1. 微生物の消毒薬抵抗性の強さ、および消毒薬の抗菌スペクトル

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ウォッカまで買い占めているとのうわさや消毒薬も売り切れの一方、過剰な消毒で化学物質過敏症の方が苦しんでいます。職場の加湿器に次亜塩素酸Naを入れた人がいて具合が悪くなったなどの情報があります。

消毒薬や過剰な殺菌志向は対策にならないばかりか、新たな健康被害にならないか。改めて厚労省の正確な情報提供が求められています。

(古賀 真子)

(保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000201596.pdf

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