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2019年度 ワクチントーク北海道要請行動報告~日本脳炎予防接種で23人の副作用被害!

43年間病気がない北海道で、日本脳炎ワクチン予防接種開始後4年間に副反応報告者が23人!

子宮頸がん予防ワクチン副反応被害者は7年間で41人!

活発に行政への働きかけを続けている北海道ワクチントークが、日本脳炎ワクチン、子宮頸がん予防ワクチンの定期接種中止、保護者の選択権保障、被害者救済を求める9回目の要請行動をしました。代表の荻原敏子さんが報告を寄せてくれたのでご紹介します。

2020年1月27日ワクチントーク北海道は、鈴木直道北海道知事に対し畠山みのり道議会議員の進行のもと、「日本脳炎、子宮頸がんワクチンの定期接種中止、保護者の選択権、被害者救済の要請(別紙参照)」を行いました。

要請行動にはワクチントーク北海道、子宮頸がん予防ワクチンを考える会他13団体24人が参加者し、当局側は道保健福祉部地域保健課長、主幹、主査が対応されました。2015年より5年間継続している要請は今回9回目となりますが、7回目からは文書回答をもらい今年度の要請についても後日文書回答がもらえることを確認しています

経過報告では荻原代表が、日本脳炎、子宮頸がんワクチンの北海道における被害の実態と問題点を提起し、続いて要請事項の主旨説明をワクチントーク事務局長が行いました。その中では道が「接種にあたっては、被接種者またはその保護者に対して有効性安全性および副反応について適切な説明を行い文書による同意を得なければならない」と文書回答している部分について、各自治体のリーフレットを精査し、メリットばかり強調しや副反応数も救済措置も記載がないことなど、回答との齟齬を具体的に指摘しました。

HPVワクチン被害者の訴え

またワクチントーク北海道としての要請行動に初めて参加したHPVワクチン被害者金澤佑華さん(HPVワクチン薬害訴訟東京原告)、これまでの経緯を話しました。学校から配布されたプリントを見て「ガンを予防するワクチンってすごいなあ。」と思って受けた事や、その時の看護師さんの姿をみて「自分もいつか人の役に立つ看護師になりたい」と思った事、副反応のことは全く知らなかった事を述べました。

そしてHPVV被害がわかってからは、行政から病院へ丸投げされ、病院では詐病扱いされた様子、さらに北海道には治療体制がないため道外での治療でやっと病状が緩和されつつあることを話しました。また、被害者の母である金澤千世さん(全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会北海道支部副代表)は、保護者としての後悔や苦悩、日常を失った我が子をなんとかしてやりたいと奔走するたびにぶつかる医療や行政の高い壁、少数派への差別や偏見。被害者でありながら病状をおしてふるい立っている娘をみていることの辛さを話し、共に闘っている保護者は命を削っていると訴えました。

被害者の立場からいくつかの集会で話す機会もあるお二人ですが、北海道の直接の担当者を前に、思わず言葉がつまると他22人の参加者も息をこらえて次の言葉を応援するという緊迫した場面もありました。

更にHPVワクチン薬害訴訟を支える会・北海道事務局長が被害者を支えている状況、また全国の仲間と訴訟を行っていることなどを報告し原告が9人いる北海道の現実を重く受け止め早期解決を訴えました。

学校での推奨はやめて

学校現場からは養護教員が、当時子宮頸がんワクチンリーフレット、説明書が学校配布になったことで、接種率が上がりそれにともない副反応被害が増えた実態、今またリーフレットなどが学校配布になっている地域もあることが話され、学校が配布することで保護者が接種しなければならないと強制力が働くことを強く訴え、学校配布は行わないように自治体への指導を要望しました。また小学生で日本脳炎ワクチンとDTワクチンの同時接種の翌日、保健室で不調を訴えたため保護者に事情を聞くと、どんなワクチンを何種類受けたのかさえ認識がなく、選択や同意しているのではない例として報告し、これは個別の問題ではなく、ワクチン接種は種類に関わらず決められているから打つ、同意することを強制されているというのが現状であることを訴え、改善を求めました。

(北海道の状況報告)

日本脳炎予防接種はやめるべき

北海道の日本脳炎ワクチンは定期接種から4年間で副反応報告件数は23件に上り、重篤な入院は7件、健康被害認定申請も2件もありました。(道資料参照)しかし全国的には日本脳炎患者は全体で1992年以降10人以下です。西日本の高齢者にわずかに見られます。また10歳以下はほとんど見られません。さらにここ2年間で全国的にも日本脳炎患者は一人もでていません。もう日本人と日本脳炎ウイルスとの適応関係ができあがり、それができていない高齢者、抵抗力の落ちた人しか発病しない病気になったからです。(山田真小児科医著書より)

日本脳炎は不顕性感染が70%~80%あり、

日本脳炎は抗体産生能力が遺伝的に伝達され、まれにしか発病しない病気になってきたとの見方も増えてきました。(黒部信一医師著書より)

今、43年間病気のない北海道ばかりではなく全国的にも必要なものなのかを検討するときです。(*1)

また厚労省副反応報告での国の認定数は 2013年~2018年の6年間に認定54人はADEM(急性散在性脳脊髄炎)10人(同時接種1人)、急性脳症13人 死亡4人、障害年金5人、障害児養育年金5人。副反応報告書2013年4月~2018年間では

(ADEM21例 脳炎・脳症21例 アナフィラキシー24例 けいれん64例 血小板減少性紫斑病31例その他108例)と269例ものたくさんの人が病気のない中被害を受けています。(青野典子さんワクチントーク北海道集会講演より)

昨年10月の要請行動時、道は区域指定も審議を検討するとしましたが、道の「感染症流行専門会議」では、2019年度も定期接種を継続するとしました。

道の検討資料は増えたものの、委員の十分な論議もないまま、副反応者のことは問題とされず、2017年はウイルス抗体をもったブタがいない中、媒介蚊がいるかもしれないとの説明で、道民が本州と行き来する状況は変わらないと継続を決めました。43年間道民は本州と行き来する中で、旅行者や修学旅行などで日本脳炎患者が出た実例はあるのか道に調べるよう訴えました。私たちは厚労省のデータで聞いたことがありません。また保護者がワクチンを受けるかどうか判断するリーフレットについても情報不足な実態を話し対応を求めました。

媒介する蚊もいない、病気そのものもない北海道には本来必要のない予防接種であり(*2*)、北海道は唯一道が区域指定を決められる地域であり、副反応を重く受け止め、区域指定再開の検討をお願いしました。また、保護者や本人が「選択できる」「ノーと言える権利」を認め、十分な情報提供を要請しました。

子宮頸癌ワクチンの副作用問題

子宮頸がんワクチンは世界中で増えています。スウエーデンのウプサラにある「国際副作用モニタリング」のセンターでは世界各地からのHPVワクチンの副反応の報告が集まり、その総数は8万6千人をこえています。日本でも積極的勧奨が中止になっても北海道で昨年の接種者数は301人にもなっています。副反応者報告は2013年~2019年まで7年間に41人、その内14人は健康被害救済を申請、9人が認定されました。北海道でも自治体保険などによる救済措置が急がれます。全国的には1%の接種率ですが、昨年1年間で35件も副反応が報告されています。積極的勧奨が中止されても、定期接種が中止されないかぎり、副反応被害者が後を絶ちません。

現在全国で132人が訴訟を起こし、北海道の原告は9人になりました。製薬会社や国は副作用と認めようとしません。厚労省の新しいリーフレットでは、副反応である学習障害、記憶障害の症状は明記されず、保護者が受けるかどうかを判断する手立てとしては不十分なものです。

再開はやめて

2019年11月自民党議連、産婦人科医師会などによる「子宮頸がんワクチンの積極的推奨再開を求める厚労省への要望」が出され、再開の動きをする自治体も報道されています。12月、阿部知子衆議院議員の質問主意書に対する答弁では、国は「積極的推奨」及び「接種を勧めるパンフレット等」並びに「通知違反の自治体」及び「指導」については、「予防接種法第八条の規定による当該接種の勧奨を行うに当たっては、市町村長は、接種の積極的な勧奨とならないよう留意すること。」勧告を受けた市町村長は、勧告を尊重すべき義務を負うものと考えているとの答弁が国会で出されています。国がNOと言っているときに、あえて自治体独自で行うものではないことを確認しました。

またHPVV訴訟被害者の弁護団などが日本医師会に対してもHPVV(子宮頸がんワクチン)に関する要請書を提出しています。医師に副反応の病態と被害者が置かれた状況を周知し、医療現場における偏見解消を求めています。北海道でも同様な状況があり、HPVワクチン被害者に対して、診療による拒否をしないように指導をお願いしました。

今ワクチン被害者の救済が急務です。北海道でも1月に被害者親の方が急死されどんなに心痛な思いや無念な思いがあったことかと推察します。治療方法も確立せず、副作用についての解明もなく、国、製薬会社は被害を認めようとしない状況の中でワクチン被害がもたらす二次被害だと思います。被害者の方は重度障害者1級で嚥下障害もあり、大変な状況です。道に対しHPVV保護者、被害者の思いを訴えました。

道の回答はほぼ昨年と同様の内容でした。今後はより具体化に向けて道議員による質疑をお願いしています。

道見解内容:

○日本脳炎ワクチンについては免疫保有状況等を検討し道として今後とも区域指定も含め、法に基づく必要な予防接種対策推進を行う。H28(2016)までの接種者は101万人副反応23件とし、副反応については予防接種法第12条に基づき医師からの厚労省への報告が義務、第13条に基づき予防接種の適切な実施のための必要な措置を講ずる。実施主体市町村に対し、文書による同意を得た場合にかぎり接種を行う、有効性、副反応など保護者が十分理解した上で実施することや、接種委託医療機関と十分協議するように周知した。リーフレットの参考例を提供し地域の医師会には、保健所を通じ周知した。

日本脳炎に限らず定期予防接種は予防接種実施規則に基づき「接種に当たっては、被接種者又はその保護者に対して有効性、安全性、および副反応について適切な説明を行い、文書による同意を得なければならない」とされている。

○子宮頚がんワクチンについては接種後の副反応への対応として現在積極的勧奨は差し控えられていることを強調しました。

定期接種に伴う健康被害は第15条に基づき、厚労省が認定したものに対し、市町村長が給付を行う、任意接種は独立行政法人医療機器総合機構により救済措置が行われる

最後に国に対し、健康被害の発生予防など適切な実施は国の責務であり、特に子宮頸がん予防ワクチンについては、接種に対する不安解消のため、道は国に対し

  • 副反応症例の十分な検証による安全性評価の徹底
  • 健康被害に関する救済制度の一層の周知と申請に対する早期認定
  • 健康被害者に対する治療法の確立

について国に要望しているところであり、引き続き必要な要望を行うとしました。

また被害者の思いは強く受け止め適切な対処をしていきたい。との見解でした。

私たちは道に対し今日の被害者の思いや、保護者の意見などを受け止め、要請事項の日本脳炎ワクチン、子宮頸がんワクチン定期接種中止の検討をすること、リーフレットの副反応数、保護者の判断、救済措置について各地域でどの保護者、本人も同意するかどうかを考えられる情報提供を実現すること。また日本脳炎ワクチン継続理由の本州、旅行地を行き来するとあるが、旅行地などからの帰宅後、日本脳炎にかかった実例があるのか調査し、道の「感染症流行専門会議」でも検討すること。さらに子宮頸がんワクチン被害者に対する救済措置の検討を引き続き国に強く申し入れを要望し、今ワクチン被害者の救済が急務であることを訴えました。

治療方法も確立せず、副作用についての解明もない中、国、製薬会社は被害を認めようとしない状況の中でワクチン被害がもたらす親への二次被害が起きています。被害者の方は重度障害者1級で嚥下障害もあり、道議に今後の対応を相談しているとも聞いています。ぜひ今日の要請に対する真摯な文書回答と今後もまた私達の要請を聞く場をお願いし、継続審議としました。

またこの要請行動は1月28日北海道新聞に記載報道されました。

国の情報提供はもんだい

2020年1月31日、厚労省は「HPVワクチンの情報冊子、厚労省、対象者の送付案」について、ワクチンリーフレット(効果やリスク)を定期接種対象者(小6~高1の女子)に個別に配布する方針案を専門家の検討部会で示しました。併せて2018年リーフレットの改定を検討しています。自治体を通じリーフレットとともに接種できる医療機関等の情報も対象者に送るとしている厚労省の方針案に対しHPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は「リーフレットが個別に届けば、積極的に接種勧奨と変わりない、まずは被害実態をきちんと調査すべきだ」と反対の声をあげています。

さらに自民党議連(会長細田博之衆院議員、呼びかけ人三原じゅん子参院議員)が厚労省に対して積極的勧奨再開を求めています。それらを受け全国的に産婦人科会を通し、「エビデンスに基づいた医療保健情報と施策を伝える会」(会長:吉村泰典・元日本産婦人科学会会長)が推進再開のプロモーションを行い、札幌でも一部議員主催の勉強会が実施されました。

ワクチントーク北海道は、この動きに対しては阿部知子議員の主意書答弁などを活用し、勉強会主催関係議員に推進する立場でないことを確認しました。私たちは再度被害者に寄り添い、副作用原因解明、治療方法確立されないかぎり推進再開するべきではないこと、全国で132人もの訴訟で被害を訴えている少女たち(北海道9人)を応援していく必要があると考えています。積極的勧奨につながらないように各自治体でもしっかり注視対応する必要があります。

私たちは「子宮頸がんワクチン」のみならずワクチン接種については、1本の注射器で接種者に計り知れない被害を及ぼすこともあるなどをふまえ、受ける側の選択権(安全性・有効性・必要性)が保障されることが重要と訴え続けます。

道民の「いのちと健康を守るため」に今後とも各団体との連帯の取り組みを深めていくことを確認し、要請を終えました。

感染症の歴史では上下水道の完備、環境衛生、栄養、平和な社会、安定した生活、医療体制の充実などで感染症が激減し、ウイルス、細菌との共存で病気が軽くなっていった歴史があります。ワクチン接種だけが対応ではありません。

今新型コロナウイルス対応で、分からないものへの恐怖がありますが、感染しても発病しない不顕性感染が出始めているなど様々なことがわかり始めています。感染症予防は従来のマスク、手洗い、うがい、免疫力アップなどが基本です。うつる病気への差別感ではなく、落ち着いた対応が望まれます。うつる病気への差別につながらないことや、感染症に対してはワクチンを打つかどうかは私たちが選択できる社会の実現が重要です。(文責 荻原敏子)

資料として日本脳炎(PDF 136KB)、子宮頸がんワクチン要請書(PDF 159KB)

道新記事(PDF 925KB)・道議会資料子宮頸がん、日本脳炎ワクチン接種状況(PDF 66KB)


(*1*2)新型コロナ肺炎問題では「感染力が強いけれど重症化は対応次第で防げる感染症」との理解が広がりつつあります。不顕性感染が多い病気であれば感染の数や機会に過剰に反応しての対策は的外れということになるでしょう。不顕性感染が多くても重症化するかどうかがポイントです。

日本脳炎は感染力が弱いけれど重症化(致死率)が問題とされる病気です。かつては恐れられた病気ですが長い年月の間に日本人との共生関係ができ、抗体をもっていても(不顕性感染していて)病気自体はない状態になっているので、いま、副作用の多いワクチンが必要かどうかを考え直すべきです。人から人にうつる病気ではないのに社会防衛政策を続けるかどうかが問われています。

ウイルスや細菌の特性に応じてまた、抗体産生する人間との協調関係によりうつる病気への対応は変える必要があります。新型コロナ肺炎は人から人への感染がこわい病気ですが基本的にはインフルエンザと同じ対応で良いはずです。官房肝いりで、ワクチンやタミフルの備蓄をしてきましたがワクチンのない新病への対応は逆に薬に頼らず感染症にどう対応するかの基本的姿勢を問われているということだと思います。(古賀)

 

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