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水道法改正~専門委員会と運営事業実施検討会の関係は?国民負担ありきにならないよう監視を

2019年3月19日、水道事業の維持・向上に関する専門委員会(以下、専門委員会という)が再開されました。

水道施設運営等事業の実施に関する検討会とは別に、改正水道法に基づき、水道事業の基盤を強化するための基本方針案策定についての検討会議です。専門委員会の検討項目を見ると、官民連携の前提となる国や自治体、国民の権限や役割を整理して、今回改正の目玉である官民連携については下記実施に関する検討会で検討をすすめるように見えます。

水道事業民営化は成功するのか?~水道施設運営等事業の実施に関する検討会はじまる

第10回から審議が始まっていますが、11回の資料のうち、議論の核となる水道の基盤を強化するための基本的な方針(案)をご紹介します。https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000489400.pdf

第11回水道事業の維持・向上に関する専門委員会 資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000143569_00004.html

専門委員会の検討課題は?

水道は、国民生活や社会経済活動の基盤として必要不可欠なものとなっています。一方で、高度経済成長期に整備された水道施設の老朽化が進行しています。耐震性の不足等から大規模な災害の発生時に断水が長期化するリスクもを抱えています。

また、現状においても、我が国が本格的な人口減少社会を迎えることから、水需要の減少に伴う水道事業等の経営環境の悪化が避けられないと予測されている。さらに、水道事業等を担う人材の減少や高齢化が進むなど、水道事業等は深刻な課題に直面しています。

こうした状況は、水道事業が主に市町村単位で経営されている中にあって、特に小規模な水道事業者において深刻なものとなっています。

以下は議論のたたき台というべき方針(案)です。

水道の基盤を強化するための基本的な方針(案)(着色および太字改変の文責は筆者)

本方針は、水道法(昭和三十二年法律第百七十七号。以下「法」という。)の目的である、水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道の基盤を強化することによって、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与するため、法第五条の二第一項に基づき定める水道の基盤を強化するための基本的な方針であり、今後の水道事業及び水道用水供給事業(以下「水道事業等」という。)の目指すべき方向性を示すものである。

第1 水道の基盤の強化に関する基本的事項
1 水道事業等の現状と課題
我が国の水道は、平成二十八年度末において九十七.九%という普及率に達し、水道は、国民生活や社会経済活動の基盤として必要不可欠なものとなっている。

一方で、高度経済成長期に整備された水道施設の老朽化が進行しているとともに、耐震性の不足等から大規模な災害の発生時に断水が長期化するリスクを抱えている。また、現状においても、我が国が本格的な人口減少社会を迎えることから、水需要の減少に伴う水道事業等の経営環境の悪化が避けられないと予測されている。さらに、水道事業等を担う人材の減少や高齢化が進むなど、水道事業等は深刻な課題に直面している。

こうした状況は、水道事業が主に市町村単位で経営されている中にあって、特に小規模な水道事業者において深刻なものとなっている。

2 水道の基盤強化に向けた基本的な考え方
1に掲げる課題に対応し、平成二十五年三月に策定された新水道ビジョンの理念である「安全な水の供給」、「強靱な水道の実現」及び「水道の持続性の確保」を目指しつつ、法に掲げる水道施設の維持管理及び計画的な更新、水道事業等の健全な経営の確保、水道事業等の運営に必要な人材の確保及び育成等を図ることにより、水道の基盤の強化を図ることが必要である。

水道の基盤を強化する取組を進めるに当たっては、地域の実情に十分配慮しつつ、以下に掲げる事項に留意することが重要である。

⑴法第二十二条の四第二項に規定する事業に係る収支の見通しの作成及び公表を通じ、長期的な観点から水道施設の計画的な更新や耐震化を進めるなど、適切な資産管理を進めること

⑵水道事業等の運営に必要な人材の確保や経営面でのスケールメリットを活かし効率的な事業運営の観点から実施する、法第二条の二第二項資料12に規定する市町村の区域1 を超えた広域的な水道事業間の連携等(以下「広域連携」という。)を推進すること。

⑶民間事業者の技術力や経営に関する知識を活用できる官民連携を推進すること。

3 関係者の役割
国は、水道事業等において継続的かつ安定的な事業運営が可能になるよう、本方針をはじめとした水道の基盤の強化に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及びこれを推進するとともに、水道事業者及び水道用水供給事業者(以下「水道事業者等」という。)に対する必要な技術的及び財政的な援助を行うよう努めなければならない。また、認可権者として本方針に即した取組が推進されるよう、水道事業者等に対して法に基づく指導・監督を行うよう努めなければならない。

都道府県は、市町村の区域を越えた広域連携の推進役として水道事業者等の間の調整を行うとともに、その区域内の水道の基盤を強化するため、水道基盤強化計画を策定し、これを実施するよう努めなければならない。

また、認可権者として、本方針に即した取組が推進されるよう、水道事業者等に対して法に基づく指導・監督を行うよう努めなければならない。

市町村は、地域の実情に応じて、その区域内における水道事業者等の間の連携等その他の水道の基盤の強化に関する施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。

水道事業者等は、国民生活や社会経済活動に不可欠な水道水を供給する主体として、その経営する事業を適正かつ能率的に運営するとともに、その事業の基盤の強化に努めなければならない。このため、水道施設の適切な資産管理を進め、長期的な観点から計画的な更新を行うとともに、その事業に係る収支の見通しを作成し、これを公表するなど、水道事業等の将来像を明らかにし、住民等に情報提供するよう努めなければならない。

民間事業者は、従前より、その技術力や経営に関する知識を活かし多様な官民連携の形態を通じて、水道事業等の事業運営に大きな役割を担ってきたところであり、必要な技術者の確保及び育成等を含めて、引き続き、水道事業者等と連携して、水道事業等の基盤強化を支援していくことが重要である。

水道の需要者である住民は、将来にわたり水道を持続可能なものとするためには相応の投資が必要であることを理解した上で、自らも地域を支える水道の経営に参画している認識で水道に関わることが重要である。

第2 水道施設1 の維持管理及び計画的な更新に関する事項
 1 水道の強靱化
水道は、飲料水や生活に必要な水を供給するための施設であるため、災害その他の非常の場合においても、断水その他の給水への影響ができるだけ少なくなり、かつ速やかに復旧できるよう配慮されたものであることが求められる。特に主要な施設の耐震性については、レベル2地震動(当該施設の設置地点において発生するものと想定される地震動のうち、最大規模の強さを有するものをいう。)に対して、生ずる損傷が軽微であって、当該施設の機能に重大な影響を及ぼさないことという基準への適合が義 務づけられているが、大規模改造のときまでは適用しない旨の経過措置が置かれており、現状の水道施設は十分に耐震化が図られていると言える状況にはない。

このため、水道事業者等においては、以下に掲げる取組を行うことが重要である。

⑴水道施設の耐震化計画を策定し、計画的に耐震化を進め、できる限り早期に水道施設基準への適合を図ること。

⑵地震以外の災害や事故時の対応も含めて、自らの職員が被災する可能性も視野に入れた事業継続計画、地域防災計画等とも連携した災害時における対策マニュアルを策定すること。また、それらの計画やマニュアルを踏まえて、自家発電設備等の資機材の整備や訓練の実施、民間事業者との連携等を含め、平時から災害に対応するための体制を整備すること。

⑶災害時における他の水道事業者等との相互援助体制を構築すること。国は、引き続き、これらの水道事業者等の取組に対する必要な技術的及び財政的な援助を行うとともに、水道事業等の認可権者として、認可権者である都道府県とともに、これらの取組を水道事業者等に対して促すことが重要である。

2 安全な水道の確保
我が国の水道については、法第四条の規定に基づく水質基準を遵守しつつ適切な施設整備と水質管理の実施を通じた水の供給に努めてきた結果、国内外において、その安全性が高く評価されている。しかしながら、事故等による不測の水道原水の水質変化により、水質汚染が発生し、給水停止等の対応が取られる事案も存在しており、水道水の安全性を確保するための取組が重要である。

このため、水道事業者等においては、引き続き、法に基づく水質基準を遵守しつつ、水源から給水栓に至る各段階で危害評価と危害管理を行うための水安全計画を策定するとともに、同計画に基づく施策の推進により、安全な水1 道水の供給を確保することが重要である。

国は、引き続き、これらの水道事業者等の取組に対する必要な技術的及び財政的な援助を行うとともに、水道事業等の認可権者として、認可権者である都道府県とともに、これらの取組を水道事業者等に対して促すことが重要である。

3 適切な資産管理
高度経済成長期に整備された水道施設の老朽化が進行している今日、水道施設の状況を的確に把握し、漏水事故等の発生防止や長寿命化による設備投資の抑制等を図りつつ、水需要の将来予測等を含めた長期的な視点にたって、計画的に水道施設の更新を進めていくことが重要である。

しかしながら、水道事業者の一部には、法第二十二条の三に定める水道施設の台帳(以下「水道施設台帳」という。)を作成していない者も存在する。また、水道施設の現状を評価し、施設の重要度や健全度を考慮して具体的な更新施設や更新時期を定める、いわゆるアセットマネジメントについても、小規模な水道事業者等において十分に実施されていない状況にある。

このため、水道事業者等においては、以下に掲げる取組を行うことが重要である。

⑴水道施設台帳は、水道施設の維持管理及び計画的な更新のみならず、災害対応、広域連携や官民連携の推進等の各種取組の基礎となるものであり、適切に作成及び保存すること。また、記載された情報の更新作業を着実に行うこと。また、長期的な資産管理を効率的に行うため、水道施設台帳の電子化や、水道施設台帳と固定資産台帳との連動に努めること。

⑵点検等を通じて水道施設の状態を適切に把握した上で、水道施設の必要な維持及び修繕を行うこと。

⑶水道施設台帳のほか、水道施設の点検を含む維持及び修繕の結果等を活用して、アセットマネジメントを実施し、中長期的な水道施設の更新に関する費用を含む事業に係る収支の見通しを作成・公表するとともに、水道施設の計画的な更新や耐震化を進めること。

⑷水需要や水道施設の更新需要等の長期的な見通しを踏まえ、地域の実情に応じ、水の供給体制を適切な規模に見直すこと。その際、中長期的な水道施設の更新計画については、水の供給の安定性の確保、災害対応能力の確保並びに費用の低減化の観点の他、都道府県や市町村のまちづくり計画等との整合性を考慮し、バランスの取れた最適なものとすること。

国は、引き続き、これらの1 水道事業者等の取組に対する必要な技術的及び財政的な援助を行うとともに、水道事業等の認可権者として、認可権者である都道府県とともに、これらの取組を水道事業者等に対して促すことが重要である

第3 水道事業及び水道用水供給事業の健全な経営の確保に関する事項
水道施設の老朽化、人口減少に伴う料金収入の減少等の課題に対し、水道事業等を将来にわたって安定的かつ持続的に運営するためには、事業の健全な経営を確保できるよう、財政的基盤の強化が必要である。

しかしながら、独立採算が原則である水道事業にあって、現状においても、水道料金に係る原価に水道施設の維持管理及び計画的な更新に必要な費用が適切に見積もられていない場合があることに加えて、水需要の減少に伴う水道事業等の経営環境の悪化が懸念されている。こうした中で、将来にわたり水道を持続可能なものとするために水道施設の更新等のための財源確保が必要であることについて需要者である住民の理解を得つつ、長期的な観点から、将来の更新需要を考慮した上で水道料を設定することが不可欠である。

このため、水道事業者等においては、以下に掲げる取組を推進することが重要である。

⑴長期的な観点から、将来の更新需要を考慮した上で水道料金を設定すること。その上で、概ね三年から五年ごとの適切な時期に水道料金の検証及び必 要に応じた見直しを行うこと。

⑵法第二十二条の四の規定に基づく収支の見通しの作成及び公表に当たって、需要者たる住民に対して、水道事業等の将来像を明らかにし、情報提供すること。その際、広域連携等の前提条件を明確化するとともに、当該前提条件及び水道施設の耐震化の進捗と、水道料金との関係性の提示に努めること。

 国は、簡易水道事業者も含め、単独で事業の基盤強化を図ることが困難な経営条件の厳しい水道事業者等に対して、引き続き、必要な技術的及び財政的な援助を行うとともに、水道事業等の認可権者として、認可権者である都道府県とともに、これらの取組を水道事業者等に対して促すことが重要である。

第4 水道事業等の運営に必要な人材の確保及び育成に関する事項
水道事業等の運営に当たっては、経営に関する知識や技術力等を有する人材の確保及び育成が不可欠である。しかしながら、水道事業者等における組織人員の削減等により、事業を担う職員数は大幅に減少するとともに、職員の高齢化も進み、技術の維持及び継承が課題となっている。

水道事業等を経営する都道府県や市町村においては、長期的な視野に立って、自ら人材の確保及び育1 成ができる組織となることが重要である。

さらに、水道事業者等の自らの人材のみならず、民間事業者における人材も含めて、事業を担う人材の専門性の維持及び向上という観点も重要である。

このため、水道事業者等においては、以下に掲げる取組を推進することが重要である。

⑴水道事業等の運営に必要な人材を自ら確保すること。単独での人材の確保が難しい場合には、他の水道事業者等との人材の共用化等を可能とする広域連携や、経営に関する知識や技術力を有する人材の確保を可能とする官民連携、官民間における人事交流を活用すること。

⑵各種研修等を通じて、水道事業等の運営に必要な人材を育成すること。その際、専門性を有する人材の育成には一定の期間が必要であることを踏まえ、適切かつ計画的な人員配置を行うこと。さらに、必要に応じて、水道関係団体や教育訓練機関において実施する水道事業者等における人材の育成に対する技術的な支援を活用すること。

国は、こうした水道事業者等の人材の確保及び育成に関する取組に対して、引き続き、必要な技術的及び財政的な援助を行うことが重要である。

都道府県は、その区域内における中核となる水道事業者等や民間事業者、水道関係団体等と連携しつつ、管内の水道事業者等に対して人材の育成に向けた取組を行うことが重要である。

第5 水道事業者等の間の連携等の推進に関する事項
市町村経営を原則として整備されてきた我が国の水道事業は、小規模で経営基盤が脆弱なものが多い。人口減少社会の到来により水道事業等を取り巻く経営環境の悪化が予測される中で、将来にわたり水道サービスを持続可能なものとするためには、事業に必要な人材の確保や施設の効率的運用、経営面でのスケールメリットの創出等を可能とする広域連携の推進が重要である。

広域連携の実現に当たっては、連携の対象となる水道事業者等の間の利害関係の調整に困難を伴うが、広域連携には、事業統合、経営の一体化、管理の一体化や施設の共同化、事務代行等様々な形態があることを踏まえ、地域の実情に応じ、最適な形態が選択されるよう調整を進めることが重要である。このため、都道府県は、法第二条の二第二項に基づき、長期的視野に立って広域的な見地から水道事業者等の間の調整を行う観点から、以下に掲げる取組を推進することが重要である。

⑴法第五条の三第一項の規定に基づく水道基盤強化計画の策定に当たっては、都道府県内を一から数ブ1 ロック等の単位に分け、地理的に一定の共通性を持つ地域全体において、水道事業等の全体最適化の構想を描く観点から策定すること。なお、都道府県による広域連携の推進は、市町村間のみの協議による広域連携を排除するものではなく、また、都道府県境をまたぐ広域連携を排除するものではないこと。

⑵区域内における中核となる水道事業者等の協力を得つつ、単独で事業の基盤強化を図ることが困難な経営条件が厳しい水道事業者等も含めて、その区域内の水道の基盤を強化する取組を推進すること。

⑶法第五条の四第一項の規定に基づき、広域的連携等推進協議会を組織すること等により、広域連携の推進に関する必要な協議を進めること。

市町村は、水道の基盤の強化を図る観点から、都道府県による広域連携の推進に係る施策に協力することが重要である。

水道事業者等は、法第五条の四第一項に規定する広域的連携等推進協議会における協議への参加も含め、水道の基盤の強化を図る観点から、都道府県 による広域連携の推進に係る施策に協力するとともに、地域の実情に応じた広域連携を推進することが重要である。

国は、引き続き、広域連携の好事例の紹介等を通じて、そのメリットをわかりやすく説明するなど、都道府県や水道事業者等に対して広域連携を推進するための技術的な援助を行うことが重要である。その際、国は、必要に応じて、水道事業者等の行う広域連携の取組に対する財政的な援助を行うものとする。

第6 その他水道の基盤の強化に関する重要事項
1 官民連携の推進
官民連携は、水道施設の維持管理及び計画的な更新や事業運営等の向上はもとより、水道事業等の運営に必要な人材の確保、ひいては官民における技術水準の向上に資するものであり、水道の基盤の強化を図る上での有効な選択肢の一つである。

官民連携については、個別の業務を委託する形のほか、法第二十四条の三の規定に基づく水道の管理に関する技術上の業務の全部又は一部の委託(以下「第三者委託」という。)、法第二十四条の四に規定する水道施設運営等事業など、様々な形態が存在することから、官民連携の活用の目的を明確化した上で、地域の実情に応じ、適切な形態の官民連携を実施することが重要である。

このため、水道事業者等においては、以下に掲げる取組を推進することが重要である。

⑴水道の基盤の強化を図る1 観点から、官民連携の活用の目的を明確化した上で、水道事業等の基盤強化に資するものとして、適切な形態の官民連携を実施すること。

 ⑵第三者委託及び水道施設運営等事業を実施する場合においては、法第十五条に規定する給水義務を果たす観点から、あらかじめ民間事業者との責任分担を明確化した上で、民間事業者に対する適切な監視・監督に必要な体制を整備するとともに、災害時等も想定しつつ、訓練の実施やマニュアルの整備等、具体的かつ確実な対応方策を検討すること。

国は、引き続き、水道事業者等が、地域の実情に応じ、適切な形態の官民連携を実施できるよう、検討に当たり必要な情報や先進的な事例、留意すべき事項等を情報提供するなど、技術的な援助を行うことが重要である。その際、国は、必要に応じて、水道事業者等の行う官民連携の導入に向けた検討に対して財政的な援助を行うものとする。

2 水道関係者間における連携の深化
水道による安全かつ安定的な水の供給は、水道事業者等のほか、指定給水装置工事事業者、登録水質検査機関、民間事業者等が相互に連携・協力する体制の下で初めて成立しているものであり、これらの関係者における持続的かつ効果的な連携・協力体制の確保が不可欠である。

その中でも、水道事業者と需要者である住民の接点となる指定給水装置工事事業者は、水道事業者と密接に連携して、安全かつ安定的な水道水の供給を確保する必要がある。

また、健全な水循環の維持又は回復に資するよう、水道のみならず、水が人類共通の財産であることを再認識し、水が健全に循環し、そのもたらす恩恵を将来にわたり享受できるようにすることも重要である。このため、安全で良質な水の確保、持続可能な地下水の保全と利用の推進等に係る施策について、国、都道府県、水道事業者等の流域における様々な主体が連携して取り組むことが重要である。

3水道事業等に関する理解向上
水道の持続性を確保するための水道の基盤強化の取組を進めるに当たっては、需要者である住民等に対して、水道事業の収支の見通しや水道水質の現状等の水道サービスに関する情報を広報・周知し、その理解を得ることが重要である。

このため、水道事業者等は、需要者のニーズにあった積極的な情報発信を行うとともに、需要者の意見を聴きつつ、事業に反映させる体制を構築し、水道は地域における共有財産であるという意識を醸成することが重要である。

また、国及び都道府県にお1 いても、水道事業等の現状と将来見通しに関する情報発信等を通じて、国民の水道事業等に対する理解を増進することが重要である。

4技術開発、調査・研究の推進
水道における技術開発は、従前より、水道事業者等、民間事業者、調査研究機関、大学等の高等教育機関が相互に協力して実施してきた。技術開発については、水道事業者等において需要者のニーズに応える観点から技術的な課題や対応策を模索する一方、民間事業者等においてはこうしたニーズを的確にとらえ、新たな技術を提案することなどにより、更に推進していくことが重要である。

また、ICT 等の先端技術を活用し、水道施設の運転、維持管理、計画的な更新や耐震化等の効果的かつ効率的な実施を可能とするための技術開発が望まれる。

さらに、調査研究機関、大学等の高等教育機関や民間事業者等において、水処理技術の多様化、高性能化等を踏まえた技術的課題や水道事業の経営等水道における様々な課題に対応する調査・研究を推進することが重要である。

水道事業者等は、こうした技術開発、調査・研究で得られた成果を積極的に現場で活かし、事業の運営を向上させることが重要である。

国は、こうした水道事業者等、民間事業者、調査研究機関、大学等の高等教育機関等による技術開発及び調査・研究を推進することが重要である。


国と自治体の役割はどうなるのか、事業者の権限と責任、事業者への監督はどうなるのか、総じて国民負担の増加につながることはないのか、今後の議論に注目していきます。

*専門委員会の傍聴人数の設定が少ないこと、傍聴の情報提供が消極的と思われる点については、改善の申し入れをします。

(古賀 真子)

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