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「逐条解説 製造物責任法」(第2版)の紹介~PL法の精神を学び消費者被害救済を!

「逐条解説 製造物責任法」(第2版)が出版されました。24年ぶりの大改訂がされたとの情報を、前消費者庁次長で立法時から法制に関わられている川口康裕さんからいただきました。

https://www.shojihomu.co.jp/publication?publicationId=7083893 

学界、消費者、事業者様々な立場の方が長時間をかけて議論し、その成果として成立した製造物責任法が1994年(平成6年)71日に公布されてからほぼ四半世紀が経ちました。この間、この法津の考え方に沿って、製造物の欠陥によって起きる事故を防ぎ、また、不幸にして発生した被害を適切かつ迅速に救済するための取組みがなされてきました。

2008年(平成20年)には、国民生活センターに紛争解決委員会が設置され、裁判外紛争処理の仕組みが整備されました。

2009年には、消費者庁が創設され、消費者事故等の情報は、消費者庁に一元的に集約されることとなりました。さらに、2012年(平成24年)には、消費者庁に消費者安全調査委員会が設置され、消費者事故から教訓を得て繰り返さないための仕組みが整備されました。

製造物責任法の立法に当たっては、企業から米国並みの訴訟社会になるなどしての反対論も強く主張されましたが、法が成立しそれを取り巻く環境が着実に整備された結果、日本の消費者保護政策は格段の進歩を遂げたと評価できます。

「製造物責任制度を中心とした総合的な被害防止・救済策」が少しずつ整備される中で、製造物責任法に基づいた裁判例が蓄積し、いくつかの重要な最高裁判決もなされました。この法津は、わずか6条からなる小さな法津ですが、20年以上にわたって各界で行われた膨大な議論の集大成として立法されたものです。立法の考え方を後世に伝えていくことの重要性はますます高まっていますし、消費者保護の原点として重要な立法精神を次世代にかけて受け継いでいく必要があります。

今般、民法の債権法の改正に伴い、本法第5条の期間制限の規定が改正されたことをきっかけに、本逐条解説が改訂されたそうです。

改訂に当たっては、できるかぎり記述の時点を修正するとともに、個々の条文に関連する重要な最高裁の判例ないし裁判例が盛り込まれ、実務書としても有用な情報がいれられました。なお、立法の経緯に関する資料については、分量を減らし、改訂版に掲載できなかったものは、消費者庁のウェブサイトにも掲載されています。  

本書の刊行が製造物責任法についての国民の一層の理解増進、さらには、「製造物責任制度を中心とした総合的な被害防止・救済策」の充実につながることが期待されます。多くのみなさんが本書を読まれ、これからの消費者運動の指針とされることを期待いたします。

逐条解説 製造物責任法〔第2版〕消費者庁消費者安全課 編

A5判並製/288頁 ISBN:978-4-7857-2672-0

定価:3,456円 (本体3,200円+税)

(古賀 真子)

 

 

 

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