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もっと知りたい フッ素の話 その4 フッ素洗口液の副作用発現調査はされていない!

オラブリスとミラノールの添付文書

オラブリスとミラノールの添付文書

各地で学校でのフッ素洗口が広がっています。(*)

今回は、養護教員の方からフッ素洗口液についての質問がきましたので、秋庭賢司さんに資料提供していただいたものを中心に報告します。フッ素洗口の問題点については、新刊書「フッ素にむし歯はニセ科学」(以下フッ素BL)に、むし歯予防効果は期待できないこと(Q10)、洗口の安全性への疑問(Q16),試薬を使うことの問題、洗口剤の調剤や環境への影響(Q20~22)について書かれています。

むし歯要因は歯質と衛生環境、フッ化物応用に効果なし

フッ素洗口を推進している日本口腔衛生学会が1998年に出した、フッ化物応用と健康~う蝕予防効果と安全性のフッ化応用のガイドラインには、う蝕(むし歯)の発生要因と予防法として、こう結語されています。「う蝕の発生には多くの要因が複雑に関与し、その発生と進行に大きく影響を及ぼす。う蝕は歯と歯の表面の関連性により発生し、発生要因としては①歯質のう蝕抵抗性の強弱、②歯の表面の環境の良否(歯垢の付着等)が深く関係する。したがって、う蝕予防法としては、宿主対策として、う蝕抵抗性の強い歯質をつくることと、口腔内とくに歯の表面の良好な環境を確保することである。」とされています。

歯質強化としてのフッ化応用と環境改善のためのブラッシングや砂糖の摂取制限がいわれているわけですが、肝心のフッ素応用によりフルオルアパタイトの生成や再石灰化が認められないことはBLに書かれている通りです。

洗口液は安全か?

洗口液としては、う蝕予防フッ化物洗口剤のオラブリス洗口用顆粒11%(以下オラブリス)とう蝕予防フッ化物洗口剤劇薬ミラノール(以下ミラノール)があります。ミラノールには劇薬表示がありますが、オラブリスも劇薬です。いずれの添付文書にも「本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない」とされています。また「0.05~0.1%フッ化ナトリウム溶液の毎日法、または0.2%フッ化ナトリウム溶液の週1回法に関する臨床試験はされていない」とされています。

 

医薬品に関する情報としては、医薬品インタビューフォーム(IF)が医療従事者に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際に、添付文書を裏付けるさらに詳細な情報が必要だとして発行されているものです。最新版のe-IFは(独)医薬品医療機器総合機構から入手できるとされています。添付文書の補完として薬剤師が活用することが期待されています。

オラブリスについては、以下のように記述されています。

WHOテクニカルレポート(「WHO Technical Report Series No.846 Geneva」<World Health Organization:32-33,1994>)によると、フッ化物洗口方法として0.05%フッ化ナトリウム溶液を用いた毎日法及び0.2%フッ化ナトリウム溶液を用いた週1回又は2週に1回洗口する方法が標準的に採用されている。
 オラブリス洗口用顆粒11%(旧名称:オラブリス)は1997年に毎日法(週5回法)によるう蝕予防に係わる効能又は効果で承認を取得し、発売開始した。その後、「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取り扱いについて」(厚生労働省医薬発第935号、平成13(2000)年9月19日)に基づき、2009年7月1日に
オラブリス洗口用顆粒11%として販売名を変更して承認を取得した。
 週1回法の用法及び用量の追加に関し、2004年11月に日本口腔衛生学会から「フッ化物洗口における薬物適応外使用に関する是正要望書」が厚生労働省に提出された。昭和薬品化工株式会社(他1社)は、用法及び用量に週1回法を追加することについて検討を行った結果、公表論文、診療指針及び総説等を取り纏め、平成11(1999)
年2月1日付 研第4号、医薬審第104号 厚生労働省健康政策局研究開発振興課長・厚生労働省医薬安全局審査管理課長通知「適応外使用に関わる医療用医薬品の取扱いについて」の適用条件に該当すると判断し、臨床試験を新たに実施することなく、2012年9月に医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請し、2013年8月20日に承認され、週1回法(フッ化物イオン濃度としての900ppm)の用法及び用量が追加された。(太線と赤字は筆者)

製品の治療学的・製剤学的特性
(1) 溶解性が良好で、簡単に所定濃度のフッ化物洗口液が調製できる。
(2) 分包量は1.5gとなっており、水の量を変えることで毎日法及び週1回法の洗口液が調製できる。
(3) 毎日法の場合、300mLに溶解すればフッ化ナトリウム濃度0.055%(フッ化物イオン濃度約250ppm)の洗口液に、また、167mLに溶解すればフッ化ナトリウム濃度0.099%(フッ化物イオン濃度約450ppm)の洗口液が調製できるようになっている。
(4) 週1回法の場合83mLに溶解すれば、フッ化ナトリウム濃度0.199%(フッ化物イオン濃度約900ppm)の洗口液が調製できるようになっている。

有効成分や安定性は?

FLによると、有効成分についての該当資料はなし、有効成分の各種条件下における安定性の該当資料もなしとされています1g中にフッ化ナトリウムが110mg含有するとされています。添加物にはD-マンニトール、マクロゴール6000、ポビドン、クエン酸水和物、ラウリル硫酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、赤色3号が入っています。分包状態での安定性は6か月とされていますが、溶解後の安定性は2か月。40度と15度で沈殿物及びカビの発生は認められなかったとされています。(大分での問題が発生しました)。FLでは、混入する可能性のある夾雑物は該当資料なしとされており、注意が必要な容器・外観が特殊な容器に関する情報としては、本剤の溶解・洗口液の保存にはプラスチック製容器を使用すること(ガラス容器はフッ素によって腐食する)とされています。

治療に関する項目としては

<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.使用に際しては間違いなく洗口ができることを確認してから使用させること。洗口ができない場合には、水で洗口を練習させること。飲み込む恐れのある幼・小児には使用しないこと。
2.飲み込まないようよく指導すること。
3.顆粒のままでは劇薬であるので、必ず洗口液をつくり使用するよう指導すること。また、指定した使用量を守るよう指導すること。
4.使用方法(洗口液の作り方、洗口方法)については十分に保護者に対して説明し、家庭での幼・小児の洗口は保護者の監督下で行わせること。

とされており、

薬理効果については

フッ化物洗口法の効果として (1)萌出後のエナメル質の耐酸性を増強する (2)再石灰化を促進する (3)歯垢細菌の代謝活性を抑制する作用があげられており、その機序として歯の主成分であるハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2、以下HAPと略す) に、フッ化物イオン(F-) が作用し、水酸基(OH-) と置換することにより、HAPよりも耐酸性の強いフルオロアパタイト(Ca10(PO4)6F2) を生成して、う蝕予防の効果を示すとされている。(これについての反論は フッ素BLQ7~9,資料編1参照)ものの、作用の発言時間や持続時間についてに該当資料はないとされています。

学校現場でどのような溶液がつくられているのかは不明ですが、管理・調整は相当難しいのではないかと思われます。


新刊書「フッ素にむし歯はニセ科学」は刊行2か月でほぼ完売となりました。(現在改訂版を準備しています)。熊本県(水俣市)では秋庭さんへの講演が依頼が来ています。北海道の八雲市ではフッ素洗口が全実施で入ってきており、フッ化物の問題点をどう伝えたらよいのかとの相談がきています。同市では、 ①フッ化物の管理から実施まで、ほとんどを養護教諭が行う ②教諭の方は、フッ化物が危険であることは学習会である程度認識している。 ③同じ養護教諭、学校の同僚に「フッ素」について関心を持っている人が少ない。 ④関心を持ってくれている保護者も少ない。との報告がありました。福岡市では歯科口腔保健推進協議会が発足され、学校関係者の参加も要請されているようです。協議会とはいえ、協議する場ではなく、トップダウンで開始をすすめるための場のようです。

フッ化物応用の主眼はフロリデーション(水道水添加)ですが、その代替としてのフッ素洗口は子どもたちをターゲットにしたもので、学校現場に無用の医療を持ち込むものです。しかも劇薬を医療従事者でない養護教員に取扱いをゆだねるものです。子どもの健康を守るという点から逆行した、有害な物質の扱いを求められる養護教員にとっては苦痛以外のなにものでもありません。かつてのインフルエンザ集団接種や学校での採血問題など予防医療を教育現場に持ち込み、副作用(害作用)を発生させた経験は活かされなければなりません。WHOがすすめている子宮頸がんワクチンでの副作用問題、被害がおきてからでは遅いことは身近な教訓ではないでしょうか。フッ素洗口もWHOが進めているとされていますが、世界の潮流は反フッ素。成長戦略で健康信仰をたてに子どもたちが犠牲になるようなことがあってはなりません。

各地での洗口の広がりにNO!の声をあげていきましょう。

*学習会や講演依頼について、ご相談をうけつけています。お問い合わせください。

(古賀)

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