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景表法は消費者の生活を守ることができるか?景表法改正法成立

不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案が、原案どおり全会一致で可決されました。

また、附帯決議がつけられました。*

この景表法改正にともない、地域の見守りネットワークの仕組みが法定化され、地域の担い手が、消費生活協力員、消費生活協力団体として、法律に位置づけられることになります。また、消費生活相談員の悲願である消費生活相談員の職が、法定化され、消費生活相談員の任用のための新たな資格試験制度が定められることになります。

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/186/meisai/m18603186054.htm

http://www.caa.go.jp/planning/pdf/140311-0.pdf

http://www.caa.go.jp/planning/pdf/140311-3.pdf

2013年12月の内閣総理大臣の諮問に対して、消費者委員会における景品表示法の課徴金の検討がまとまり、答申がだされました。

http://www.cao.go.jp/consumer/iinkaikouhyou/2014/20140610_toshin.pdf

http://www.cao.go.jp/consumer/iinkaikouhyou/2014/20140610_toshingaiyou.pdf

2014年6月6日に成立した法律は、

(政府の措置)

第四条第一条の規定により講じられる措置のほか、政府は、この法律の施行後一年以内に、課徴金に係る制度の整備について検討を加え、必要な措置を講ずるものとする。

とされていました。

*衆議院・参議院の附帯決議では、

「課徴金制度の導入に当たっては、透明性・公平性の確保のための主観的要素の在り方など賦課要件の明確化及び加算・減算・減免措置等について検討し、事業者の経済活動を萎縮させることがないよう配慮するとともに、消費者の被害回復という観点も含め検討し、速やかに法案を提出すること。」

とされており、消費者庁は、速やかに法案を提出できるよう努力することが求められています。


(コラム)

課徴金導入により景表法の強化を!~どうなるの?消費者保護のための制度改正

今国会では、消費者関連法案として、不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律(景品表示法、以下景表法)と消費者安全法、(独)国民生活センター法、地方自治法等の一括改正が審議されています。(注)

景表法は、国や都道府県の不当表示等に対する監視指導態勢を強化するとともに、事業者には表示等を適正に管理するための必要な措置を義務づけています。改正法では施行後1年以内に、課徴金(注2)に係る制度の整備について検討を加え、地方行政体制の強化とセットで消費者保護のための制度とするとされています。

偽装表示と景表法

昨年、多数のホテルチェーンや百貨店等において、提供する料理のメニュー等の偽装が問題となりました。消費者が自主的かつ合理的な選択を行うには、正しい表示が行われることが必要であり、消費者が実際のものよりも著しく優良であると誤認するような表示を行うことはゆるされません。

景表法で問題とされる不当表示の対象は、事業者から商品・役務を購入する消費者に対して与えられる商品情報の一切をいい、媒体手段を問いませんから、食品の偽装の問題などはその一部にすぎません。不当な表示とは、表示・広告内容と、商品・役務に関する客観的事実が優良や有利なものと誤認させるように齟齬していることをいいます。

消費者庁は、「食品表示等適正化対策」として、事業者のコンプライアンスの確立と景表法の周知徹底及び国・地方の消費者行政体制の強化として、都道府県知事による措置命令の導入を決めました。また、消費者委員会が13年1月に発出した「『健康食品』の表示等の在り方に関する建議」では、都道府県知事に不実証広告規制における資料提出を求める権限を付与しました。

景表法が改正され、課徴金等の罰則が強化されても、実際取り締まりの受け皿となる都道府県の消費者行政体制が強化されなければ画餅におわることになります。13年8月の消費者委員会の「地方消費者行政の体制整備の推進に関する建議」をうけ、改正法では国による地方消費者行政への財政支援の継続、地方消費者行政の自主財源・人員確保に向けた国から自治体の首長等に対する働きかけ強化が認められました。

消費者保護のための法規制の見直しを

14年3月19日に、衆議院会館内で、日弁連の主宰で、景表法上の課徴金制度導入の即時実現を求める緊急集会が開かれました。日弁連からは、消費者被害の主な原因は、事業者と消費者の交渉力較差にあり、それを補うために消費者契約法、特定商取引法、金融商取引法などがあると説明されました。今後増加する高齢化社会にむけては、高齢者保護のための法整備だけでなく、高齢者の社会的孤立や認知力の低下、生活困窮にむけての対策も同時に必要です。

一方、景表法は情報力較差に対処するために重要な法律であり、違反者に対する罰則強化とともに監視体制の充実が求められます。JAS法違反には農水省には1800人のGメンが配置されてるようですが、景表法には違反を監視する組織がありません。事業者からは過剰規制として反対されてきた規制強化ですが、不当表示を蔓延させないためには、一刻も早く課徴金を導入するとともに、違反者への指導、助言、勧告を行い、国と地方が連携して、事業者のコンプライアンス体制を確立させるとともに、適格消費者団体などへの情報提供、消費者相談窓口や相談体制の充実を行うなど、徹底した連携体制の整備が必要です。改正法では消費者庁長官の権限の一部を事業所管大臣や知事に委任するとして監視指導体制の強化が認められました。

消費者安全法の目指すもの?

一方、消費者安全法では、消費者教育の推進により消費者の安全確保を目指すとしています。自治体による消費者相談等の事務の実施を明文化し、消費生活センターを設置し資格をもった相談員を設置するとしています。また、国、自治体の機関、病院、教育機関、消費生活協力団体、消費生活協力員等により消費者安全地域協議会を設置し、高齢者保護に対応させていくとされています。

制度改正の中で、皆さんの自治体で、消費者相談窓口などがどうなっているか、ウォッチして、消費者保護の制度が機能していくよう積極的に働きかけていきましょう。(古賀真子)

(注) http://www.caa.go.jp/soshiki/houan/index.html

(注2)課徴金とは,カルテル・入札談合、景表法等の違反行為防止という行政目的を達成するために 行政庁が違反事業者等に対して課す金銭的不利益。

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