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今年もいらない! インフルエンザワクチンを、うちますか??

今年も各地でインフルエンザワクチン接種が始まっています。2015年10月22日、製造方法に問題として集荷の自粛を求めていた化学および血清療法研究所製のインフルエンザワクチンについて、「品質と安全性に重大な影響を及ぼす問題はない」として出荷のゴーサインを出しました。出荷しないと11月下旬にワクチンが不足する事態が懸念されるとしての措置です。

インフルエンザワクチンは国内で4社が製造していますが、化血研はそのうち3割を供給(予定)しています。厚労省は今年9月に化血研が鶏卵の細菌感染方法の確認について3項目に関連して製造方法を変更したとして出荷を自粛させましたが、安全性等に問題はないのでしょうか。

過去には1989年4月義務接種(当時)となったのち、1週間内に無菌性髄膜炎が多発し、3年余で中断されたMMRワクチンが、阪大微研が、おたふくかぜワクチンのウラベ株の製造方法を無断で変更して、検定違反であったことが、その後の訴訟で明らかになり、メーカーの責任が問われました。命や健康にかかわる予防接種の安全性をまもるためにも、厚労省はもっと説明責任を尽くすべきです。

忘れがちインフルエンザ予防対策。

厚労省のポスター

そもそもワクチンは効かない

インフルエンザワクチンの問題は、母里啓子さんの

「予防接種はだれのため?」

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00NRWJ1FS/ref=as_li_qf_sp_asin_il?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00NRWJ1FS&linkCode=as2&tag=mashimot-22

や「もうワクチンはやめなさい」に詳しく書かれています。

http://consumernet.jp/?p=1508

効果がないのになぜ値上げ?

今年のワクチンは4価となり約500円値上げされたといわれています。厚労省のポスターには正直にも、インフルエンザの予防にワクチンが「効く」との記述が年々消えて、うがいやマスクの徹底を強調していますが、そもそもワクチンの有効性については疑問があります。株が一致すれば効果があるとされてきましたが、それ以前に、日本のコンポーネントワクチンは効果の薄いワクチンで、効果がないから開発をと躍起になっているワクチンです

*CNJでは以下の資料(その1)は後日ブックレットにします。また、(その2の抄訳)をご希望の方にお送りします。メールでお問い合わせください。


その1

CNJでは、インフルエンザとワクチンの問題についての資料をまとめました。目次は以下の通りです。

ワクチンをみきわめる その1 インフルエンザとワクチン

~インフルエンザワクチン接種に行ってしまう前に 知っておいてほしい6つのポイント

もくじ

1 インフルエンザはかぜじゃない112

2 予防接種(インフルエンザワクチン)の歴史1216

 ①病気の流行はどうなっているのか18

 ②ワクチンの生産量はどうなっているのか19.20

 ③インフルエンザワクチンとは5.6

 ④厚労省の政策・広報の変遷は?17.58

3 ワクチンは有効か?(2538

 ①ワクチンの有効性判定のむずかしさ(2224

 ②ワクチンの効果は抗体の上昇で判定できない(26

 ③高齢者の肺炎死亡は防げるのか(3641

 ④子ども(乳幼児・学童)は重症化しやすいので接種すべき?(4247

 ⑤乳幼児の脳症は防げるの?(4856

 ⑥前橋データはインフルエンザワクチンの無効性を証明したもの(21

 ⑦学童へは有効?菅谷論文の怪(2229

4 ワクチンの副作用(5964

5 検査キットと抗インフルエンザ薬の問題(6568

 インフルエンザワクチンの値段?(69,70


2その2

小児に対する3価不活化インフルエンザワクチン接種の有効性評価  インフルエンザ迅速診断検査の結果に基づく症例・対照研究(菅谷論文)の問題点

2015年毎日新聞が、菅谷氏の論文を大々的に報道しました。その内容はインフルエンザワクチンは乳児と高齢者には効かないが学童には効果があると説明されました。記事の内容は以下のようなものでした。

  • インフルエンザのワクチンを接種しても、6~11カ月の乳児と13~15歳の中学生には、発症防止効果がないとの研究成果を、慶応大などの研究チームが米科学誌プロスワンに発表した。4727人の小児を対象にした世界的に例がない大規模調査で明らかになったという。
  • インフルエンザワクチンは、小児では生後6カ月以上の希望する人が受ける。チームは2013年11月~14年3月、慶応大の22関連医療機関を38度以上の発熱があって受診した6カ月~15歳のデータを分析した。インフルエンザへの感染の有無とワクチン接種の有無を調べ、「A型」「B型」などインフルエンザの型ごとに発症防止効果を計算した。例えば、ワクチンを接種しても感染した例が多ければワクチンの効果は低く、ワクチンを接種して感染していなかった例が多ければ効果が高くなる。
  • その他の年齢は、A型の発症防止効果が▽1~2歳=72%▽3~5歳=73%▽6~12歳=58%、A型の中で09年に世界的流行をしたH1N1型は▽1~2歳=67%▽3~5歳=84%▽6~12歳=90%--だった。H1N1型については、6~11カ月と13~15歳は患者数が少なく分析できなかった。チームは「1~12歳では6~7割の発症防止効果が見込まれ、特にH1N1型では効果が高い」と説明する。
  • インフルエンザワクチンには重症化を防ぐ効果が期待されるが、全年齢を対象に調べた結果、重症化の可能性がA型全体で76%減り、H1N1型では90%減ることが確認された。B型は、重症化を防ぐ効果も確認されなかった。
  • チームが現在分析している14~15年の調査でも、同様の結果が出ているという。チーム代表の菅谷憲夫・けいゆう病院感染制御室部長は「乳児に接種が広がっているが、効果がないことが分かった。一方、小学生ぐらいまでの小児は積極的にワクチンを打った方がよいことが示された。13~15歳の中学生で効果がみられない理由は今後の検討課題だ」と話す。

そこで、この論文(英文)を抄訳しました。

要約

  • 私たちは、2013年から2014年の流行期間中に、日本の病院22箇所において、6ヶ月から15歳までの子供に対して、医学的観測かつ研究的証明のもとで実施されたワクチンの効果(VE以下同)を評価した。
  • 本研究は、インフルエンザ簡易診断テスト(IRDT)の結果に基づく症例・対照研究である。協力医療機関を受診した外来患者のうち、摂氏38度以上の発熱を伴い、IRDTテストを受けた者を対象とした。
  • IRDT陽性反応患者が、症例として記録された。他方、陰性反応患者がコントロール(対照)として記録された。201311月から20143月の期間中、合計4727名の小児患者(6ヶ月から15歳まで)がエントリー(登録)された。
  • その内訳は、876名がインフルエンザA型陽性者であり、うち66名がAH1N1pdm09型、810名が亜型(subtype)不明であり、1405名がインフルエンザB型の陽性者であり、2445名はインフルエンザ陰性だった。
  • その結果、6~11カ月では、患者が最も多かったA型で発症防止効果がみられなかった。13~15歳は、A型もB型も効果がなかった。以前からワクチンの効果が低いとされるB型は、全年齢で26%しか効果がないとの結果になった。

(CNJコメント)

  • しかし、この論文は、簡易キットの判断、マスの小ささ、エンドポイントは38度の発熱というラフなデザインによるもので評価に値しないと思われます。žそのそも、インフルエンザ診断の難しさは、ウィルス分離例の不顕性感染、抗体未上昇例、疫学的に明らかな臨床診断例でも検査陰性例が多いということです。 特に抗体上昇で判断するとバイアスが入るのでどうすればバイアスを避けうるかが重要です。最前の方法としては無作為比較対照試験(RCT)を行い、エンドポイントを死亡や合併症に置くしかありません。しかし、世界的にもこのような調査はされておらず、一方でワクチンの増産と施設での強制が進んでいるのです。乳児に効果がない事は厚労省も従前より認めているところです。。高齢者にも効果はありません。それでも学童には効くということを強調したい論文かもしれませんが、学童への集団接種が無効なことを示すすぐれた疫学調査としては前橋レポートがあります。*前橋レポート」の全文はカンガエルーネットHP(http://www.kangaeroo.net/D-maebashi.html)で見ることが出来ます。

学童集団接種から高齢者への定期接種。それが国民の半分にまで接種するようになった背景には、官医民あげての販売戦略があることは否めません

ワクチンの製造量の増加による莫大な経済効果。その陰で隠される重篤な副作用。1回接種で約4000円の報酬を得る接種行為に医師がノーというはずはありません。費用対効果から考えても、接種するのはどうなのか?予防接種はだれのため?じっくりと考えてほしい問題です。


 

(参考)

平成27年度 今冬のインフルエンザ総合対策について が発表されました。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

 

この中で予防接種については以下のように記述されています。

インフルエンザワクチンの予防接種には、発症をある程度抑える効果や、重症化を予防する効果があり、特に高齢者や基礎疾患のある方など、罹患すると重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられます
65歳以上の高齢者、又は60~64歳で心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方は、予防接種法に基づく接種を受けることが可能です。


今年の株の情報は?~かなりご都合主義?    感染症情報センターHPより

1平成27 年度インフルエンザワクチン株選定理由
国内における2014/15 インフルエンザシーズンは、前シーズンより3 週早く2014 年の第48 週から始まり、2015 年第4 週にピークを迎え、それ以降は減少に転じた。

ピーク時までの累積推計受診患者数は約1,017 万人であったが、これは昨シーズンの同時期と比較すると約3.7 倍(昨シーズンは約275 万人)であり、例年と比較しても多く、今シーズンの流行は急激な立ち上がりであったことが推察された。一方で2015 年第12 週における累積推計受診患者数は約1,434 万人であり、同時期における累積数としては今シーズンを含めた最近4 シーズンでは2 番目に多かったが、シーズンを通しての流行規模は例年と同程度であったと推察された。

流行株の分離・検出状況では、流行の主流はA(H3N2)ウイルスであり、全検出・分離株数の92%を占め、B 型とA(H1N1)pdm09 がそれぞれ7%、1%であった。B 型ウイルスは、昨シーズンと同様に国内外ともにB/山形系統とB/ビクトリア系統が混合流行したが、多くの国ではB/山形系統が優位であった。わが国での両系統の比率はB/山形系統88%、B/ビクトリア系統が6%であった(B 型系統未同定6%)。

今シーズンは、わが国では抗インフルエンザ薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)に対する耐性株はどの亜型・型においても検出されなかった(2015 年第12 週現在)。

○ワクチン株について
近年のインフルエンザの流行においては、A(H1N1)pdm09 およびA(H3N2)に加えて上述のとおりB 型ウイルスは山形系統とビクトリア系統の混合流行が続いており、WHO も2013年シーズン(南半球向け)から4 価用ワクチン向けにはB 型2 系統からそれぞれワクチン株を推奨している。

また、米国においては2013/14 シーズンから4 価のインフルエンザワクチンが製造承認され、世界の動向は4 価ワクチンの供給へと移行してきている。このことから、わが国においても4 価のインフルエンザワクチンの導入を進めるべきとの本ワクチン株選定検討会議からの提言を受けて、厚生労働省は4 価ワクチン導入の是非を検討して、導入に向けて生物学的製剤基準の改訂を行った(平成27 年3 月30 日)。
そこで、本検討会議では平成27 年度からはA 型2 株に加えてB 型2 株それぞれから1 株ずつのワクチン株を選定した。

A/カリフォルニア/7/2009(X-179A) (H1N1)pdm09
今シーズンのA(H1N1)pdm09 ウイルスによる流行は、アフリカ、中南米、ヨーロッパ、オセアニアのいくつかの国を除いては、わが国を含む大多数の国で小規模であった(2015年2 月下旬時点における世界インフルエンザ監視応答システムに報告された数の3%)。世界中で分離されたほとんどのA(H1N1)pdm09 流行株の抗原性は、ワクチン株A/カリフォルニア/7/2009 に類似しており、2009 年以来抗原性は殆ど変化していない。ウイルスの赤血球凝集素(HA)遺伝子の進化系統樹解析では、流行株は8 つのグループに分かれているが、今シーズンの流行株はグループ6B に分類され、ここ数シーズンは変化が無い。さらに、A/カリフォルニア/7/2009 を含有するワクチン接種後のヒト血清は、最近の流行株とよく反応することから、依然A/カリフォルニア/7/2009 によるワクチン効果が期待できた。

このことから、WHO は、2015/16 シーズン北半球向けワクチン株としてA/カリフォルニア/7/2009 類似株を引き続き推奨した。
わが国では、47 株が分離・検出報告されたが、解析した分離株はすべてA/カリフォルニア/7/2009 類似株であった。
A(H1N1)pdm09 ワクチン製造用としては、A/カリフォルニア/7/2009 の高増殖株X-179Aの製造効率が良好で、わが国では5 シーズン続けて採用してきた実績がある。

以上のことから、2015/16 シーズンのA(H1N1)pdm09 ワクチン株として、A/カリフォルニア/7/2009(X-179A)株が引き続き選定された。

A/スイス/9715293/2013(NIB-88) (H3N2)
今シーズンのA(H3N2)ウイルスの流行は、一部の国を除き、国内外ともに大規模であった。わが国での本亜型ウイルスの流行は前述のように全検出・分離報告数の92%を占めた。HA 遺伝子の進化系統樹解析において、今シーズンの国内外の多くの国で分離検出された流行株のほとんどは、2014/15 シーズン用のWHO ワクチン推奨株A/テキサス/50/2012(国内で採用されたワクチン株はその類似株A/ニューヨーク/39/2012)を代表株とするクレード3C に分類されたが、その中でもサブクレード3C.2a あるいは3C.3a に分類されるものが多数を占めた。これらサブクレードのウイルスは2013/14 シーズン終盤の3 月頃から認識され始め、南半球の2014 シーズンにその割合が増加し、さらに半年後の北半球の2014/15 シーズンには流行の主流となった。中国および東南アジア、東ヨーロッパやアフリカの一部の国で3C.3a が主流であったが、わが国を含む多くの国では3C.2a が流行の主流であった。
今シーズン流行の主流となったサブクレード3C.2a あるいは3C.3a に分類される流行株は、MDCK 細胞で分離したワクチン株A/テキサス/50/2012 およびA/ニューヨーク/39/2012 からは抗原性が大きく変化していた。また今シーズンのワクチン接種後のヒト血清抗体も3C.2a あるいは3C.3a の流行株との反応性が低下していた。したがって、来シーズン向けにはワクチン株の変更が必要であり、次期ワクチン株は現在流行の主流となっているサブクレード3C.2a あるいは3C.3a から検討することになった。サブクレード3C.2a の代表株A/堺/72/2014、サブクレード3C.3a の代表株A/スイス/9715293/2013 およびA/大阪市/2003/2014 それぞれに対するフェレット感染抗血清を用いて3C.2a および3C.3a の流行株との反応性を中和試験(追記参照)で調べたところ、それぞれの代表株の抗血清は3C.2a および3C.3a の流行株とよく反応した。このことから、3C.2a および3C.3a の流行株の抗原性には大きな違いはないと判断された。同様に、米国CDC ではA/ミシガン/15/2014(3C.2a)およびA/スイス/9715293/2013(3C.3a)に対するフェレット抗血清を用いた解析から、感染研と同様の結論を得ており、A/スイス/9715293/2013 抗血清が3C.2a および3C.3a 両方のサブクレードの流行株と広く交叉反応することから、WHO は2015/16 シーズンの北半球用ワクチン株にサブクレード3C.3a から3 A/スイス/9715293/2013 類似株を推奨した。
現在、ワクチン製造には卵分離株を用いることになっていることから、わが国ではワクチン候補株としてサブクレード3C.2a からは卵分離株のA/ニューカレドニア/71/2014、A/キャンベラ/82/2014 およびワクチン製造用高増殖株A/ニューカレドニア/71/2014(IVR-178)が検討された。一方、サブクレード3C.3a からは卵分離株のA/スイス/9715293/2013 、その高増殖株A/ スイス/9715293/2013 ( NIB-88 )、A/ スイス/9715293/2013(X-247)、およびA/南オーストラリア/55/2014(IVR-175)が検討された。
サブクレード3C.2a のワクチン候補株に対するフェレット感染抗血清と流行株との反応性を調べた結果、3 つの候補株いずれも卵馴化による抗原変異の程度が著しく、中和試験で調べた75~100%の3C.2a および3C.3a 流行株との反応性がホモ価に対して8 倍以上低下していた。このことから、3C.2a からワクチン株を選定するのは適切ではないと判断された。
一方、サブクレード3C.3a のワクチン候補株A/スイス/9715293/2013、A/スイス/9715293/2013(NIB-88)、A/スイス/9715293/2013(X-247)、およびA/南オーストラリア/55/2014(IVR-175)について検討した結果、A/南オーストラリア/55/2014(IVR-175)に対する抗血清は3C.2a および3C.3a いずれの流行株とも反応性が極めて低く、ワクチン株としては適切でないことが示された。一方、A/スイス/9715293/2013、A/スイス/9715293/2013(NIB-88)A/スイス/9715293/2013(X-247)の3 候補株に対する抗血清は、調べた46%~71%の3C.2a 流行株、37%~88%3C.3a 流行株それぞれとよく反応しており、これら3 つのワクチン候補株は卵馴化による抗原変異の影響は受けているものの、これらに対する抗血清の反応性は3 候補株間で大きな差は見られなかった。

このことから、ワクチン株は、これら3 候補株から選定するのが妥当との判断に至った。

次に、A/ スイス/9715293/2013 、A/ スイス/9715293/2013 (NIB-88 )、A/ スイス/9715293/2013(X-247)の3 候補株について、各ワクチン製造所における増殖性、ウイルス蛋白収量などワクチン製造効率を検討した。A/スイス/9715293/2013 は今シーズンのワクチン株A/ニューヨーク/39/2012(X-233A)に比べて、約50%以下の蛋白収量しか見込めないこと、さらに、フィラメント状のウイルス粒子を多く産生することから、製造工程のろ過滅菌過程で回収率が低下し、ワクチンの実製造は困難であることが示された。一方、A/スイス/9715293/2013(NIB-88)、A/スイス/9715293/2013(X-247)は、A/ニューヨーク/39/2012(X-233A)に比べてそれぞれ145%、119%の蛋白収量が見込まれ、ワクチン製造効率はA/スイス/9715293/2013(NIB-88)が一番高いという結果が得られた。
以上のことから、A/スイス/9715293/2013(NIB-88)は卵馴化による抗原変異の影響は受けているが、現時点で使用可能なワクチン製造候補株の中では流行株に抗原性が一番近く、また製造効率も良好であることから、2015/16 シーズンのワクチン株としてA/スイス/9715293/2013(NIB-88)が選定された。

追記)
ウイルスの性状変化に伴う抗原解析法の変更について
今シーズンのA(H3N2)流行株の主流である3C.2a に属するウイルスの大部分は、HA による赤血球凝集能が非常に弱く、抗原解析に用いる赤血球凝集抑制(HI)試験の実施が困難であった。このため、本亜型ウイルスの抗原解析は、国内外ともにHI 試験ができないウイルスについては中和試験法で実施された。

B/プーケット/3073/2013(B/山形系統
山形系統の流行株は、遺伝的には2014/15 シーズンのワクチン株B/マサチュセッツ/2/2012 が入るグループ2 と2013/14 シーズンのワクチン株B/ウィスコンシン/1/2010および最近の代表株B/プーケット/3073/2013 が入るグループ3 とに区別される。これら2 つのグループは混合流行しているが、今シーズンはグループ3 に入る流行株が国内外ともに主流であった。各グループの代表株に対するフェレット感染抗血清を用いたHI 試験では、これらのグループ間での抗原性には大きな差はなかったが、最近の流行株は国内外ともにワクチン株B/マサチュセッツ/2/2012 に対する抗血清よりもグループ3 のB/プーケット/3073/2013 に対する抗血清に良く反応するものが多かった。WHO インフルエンザ協力センター(WHOCC)のロンドンセンターの成績では、グループ2 とグループ3 は抗原的に明確に区別できることが示されており、最近の流行株は遺伝的にも抗原的にもグループ2 からグループ3 に移行しており、国内外ともに流行株の殆どはB/プーケット/3073/2013 類似株であった。また、B/マサチュセッツ/02/2012 株を含むワクチン接種後のヒト血は流行株との反応性が低下していることから、次シーズンのワクチン株は、現在流行の主流であるグループ3 から選定すべきとの結論に至った。このことから、WHO は2015/16シーズン北半球用B/山形系統ワクチン株としてグループ3 のB/プーケット/3073/2013類似株を推奨した。
B/プーケット/3073/2013 について国内ワクチン製造所において製造効率を検討した
結果、今シーズンのワクチン株B/マサチュセッツ/02/2012(BX-51B)に対して B/プーケット/3073/2013 はウイルス蛋白収量が74%で製造効率はやや落ちるものの、製造は可能との報告があった。
以上のことから、2015/16 シーズンのB/山形系統のワクチン株として、B/プーケット/3073/2013 株が選定された。

4 B/テキサス/2/2013(B/ビクトリア系統)
国内外ともにビクトリア系統の流行は小規模であった。HA 遺伝子の進化系統樹解析から、これらのウイルスの大部分はクレード1A に属しており、ここ数シーズンは変化がなかった。解析したほとんどの流行株の抗原性は、WHO が4 価ワクチンの場合として2014/15
シーズン北半球および2015 シーズン南半球用に推奨したワクチン株B/ブリスベン/60/2008 およびその類似株で最近の代表株であるB/テキサス/2/2013 に類似していた。
このことから、WHO は2015/16 シーズン北半球の4 価ワクチン用にB/ビクトリア系統からはB/ブリスベン/60/2008 類似株を引き続き推奨した。

5 B 型ウイルスにおいても卵馴化により、ビクトリア系統はHA 蛋白の197-199 番目のアミノ酸に卵継代による置換が入り、それによって糖鎖が欠落して抗原性変異を起こすことが知られている。卵分離のワクチン候補株B/ブリスベン/60/2008 およびB/テキサス/2/2013 も例外ではないが、その変異の程度はA(H3N2)亜型ウイルスより小さいことが感染研および米国CDC の解析から示されている。
今シーズンはビクトリア系統による国内での流行は散発例しかなく、国内分離株が少なかったことから、米国CDC による解析成績に基づいて検討した。ワクチン候補株B/ブリスベン/60/2008 株およびB/テキサス/2/2013 それぞれに対するフェレット抗血清と流行株との反応性を調べた結果、B/テキサス/2/2013 抗血清のほうが最近の流行株により広く反応する傾向が示された。さらに、国内ワクチン製造所において増殖性、蛋白収量などの製造効率をB/ブリスベン/60/2008、B/テキサス/2/2013、B/テキサス/2/2013(BX-53C)
について検討した結果、B/テキサス/2/2013 がこれらの中では最も高い蛋白収量を示し、製造効率も高いことが見込まれた。
以上のことから、2015/16 シーズンのB/ビクトリア系統のワクチン株にB/テキサス/2/2013 が選定された。


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http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/keihatu-collaboration.html

 

 

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