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電力取引監視等委員会の議論に注目!電力の表示義務化を引き続き求めていきましょう

第1回電力取引監視等委員会が開催されました。

http://www.meti.go.jp/press/2015/09/20150901007/20150901007.html

電力取引監視等委員会は、2015年6月17日に成立した改正電気事業法に基づいて設置された委員会で、自由化後の電力の取引が適切に行われているかをチェックするための経済産業省の新組織とされています。

2016年4月から、一般家庭を含めた電力の小売り全面自由化を見据え、(1)小売事業者が利用者に料金メニューを適切に説明しているか(2)大手電力が、自社の送電網を新規参入事業者に使用させる時に不利な扱いをしていないか-などを監視し、不適切な事業者には業務改善勧告を出すほか、利用者と事業者の間で生じたトラブルの仲裁などを行う委員会とされています。また、専門会合を設置して、大手電力が決めた送電利用料(託送料金)が適切かどうかの審査や、利用者が小売業者を選ぶ際の情報開示義務のあり方についても議論されます。

2000年から高圧などの大口の分野では小売りの自由化となりましたが、新規参入者の新電力が送電線を使う時には厳しいルールがあるため、競争はあまり進んできませんでした。2016年4月からの小売りの全面自由化で積極的な事業者間の競争が始まるとされていますが、独占的な地位の大手電力会社が新規参入を抑圧することに対して、既得権をもった電力会社にも新電力も公平な環境にして自由化を進める必要があります。

電力取引監視等委員会は、経産大臣直属の8条委員会で、委員長と4人の委員で構成されています。委員には弁護士の稲垣隆一氏、早稲田大学大学院の林泰弘教授、SMBC日興証券マネージングディレクターの圓尾雅則氏、トーマツのパートナーで公認会計士の箕輪恵美子氏が就任。委員長にアジア成長研究所の八田達夫所長が選任されました同委員会の発足を受け、各電力会社が申請した託送料金の認可に向けた審査などが行われます。

稲垣、林、圓尾の3氏は、電力システム改革の制度設計を検討してきた総合資源エネルギー調査会「制度設計ワーキンググループ(WG)」の委員です。制度設計専門会合として再編されています。また、電気料金にかかわる審査委員会は電気料金審査専門会合としてこれまでの電気料金審査専門小委員会の委員がほぼ継続就任しています。

http://www.meti.go.jp/press/2015/09/20150901007/20150901007.html

http://www.emsc.meti.go.jp/

http://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc/001_haifu.html

自由化においても規制料金とされる託送料金については議論が優先されていくようです。

(矢継ぎ早に開催)

電力取引監視等委員会第1回電気料金審査専門会合–開催通知

https://wwws.meti.go.jp/interface/honsho/committee/index.cgi/committee/11186

電力取引監視等委員会第2回電気料金審査専門会合–開催通知

https://wwws.meti.go.jp/interface/honsho/committee/index.cgi/committee/11203

電力取引監視等委員会第3回電気料金審査専門会合–開催通知

https://wwws.meti.go.jp/interface/honsho/committee/index.cgi/committee/11187

託送料金についてはパブリックコメント募集が始まっています。

http://www.meti.go.jp/press/2015/09/20150901008/20150901008.html

消費者の立場からは託送料金が適正な料金とされることが重要ですから、今後の議論には大いに注目していく必要があります。

また、今後電力の表示に関する議論も制度設計会合の中でされると思われますが、CNJでは環境価値に重点を置いた議論がされるか、消費者のための表示制度がきちんとされるかを引き続き監視し、申し入れをしていく予定です。

(古賀 真子)

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