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道民35,243人の署名で反対した日本脳炎ワクチン定期接種化の決定に抗議~ワクチントーク北海道が再度要請書と質問書を提出

北海道での日本脳炎ワクチン接種の区域指定の解除(定期接種化)には多くの道民が反対しています。しかし2015年8月7日に北海道は2016年度からの定期接種の決定をしました。ワクチントーク北海道はこれに先立ち、要請書や署名を提出していましたが、折しも要請書を提出していた7月29日に、定期接種化を決定する会議(北海道感染症危機管理対策協議会流行調査専門委員会)が開かれていたことがわかりました。

病気がなく、他のワクチンと比較しても副作用が重篤かつ副作用発生頻度の高いワクチンの定期接種化を、これまでの賢明な地域指定をあえて外して2016年度からの実施を決定したわけです。そもそも過半数出席といっても、定足数15名に8名というぎりぎりの出席委員で決められていますが、この日の北海道の感染症危機管理対策委員会の議事録をみれば、「そもそも地域指定の意味を正確に理解していないと思われる委員の発言」や、「副反応が多発しても接種中止を考えるのは厚労省の仕事であり、地域指定は地域間平等を理由にはずすべき」などの発言のほかは委員からの発言はほとんどなく、事務局主導のなか、「(気候変動など勘案しても病気発生の可能性は少ないのに)温暖化傾向から今後も地域指定の可否を決定する会議を格別に行う必要はない」との意見でしめくくられています。北海道独自の事情についての検討なく、1年前の前のめりの姿勢を崩すことなく定期接種化が決められたことは一目瞭然です。将来に大きな禍根を残すものといえます。(末尾に議事録掲載

ワクチントーク北海道は、道民35,243人の声を無視した道の官僚体制は許せない!!として、2015年8月25日に抗議文と質問状を提出しました。

以下はワクチントーク北海道からの報告です。

道民35,243人署名 の声を無視した道の官僚体制は許せない!! ~8月10日「日本脳炎ワクチンの区域指定を解除!」~ 

                       ワクチントーク北海道 代表 荻原敏子

高橋はるみ知事は、8月7日にこれまで区域指定を行い北海道のみ実施をしていなかった日本脳炎ワクチンを、平成28年度は北海道でも実施することを決め、8月10日各市町村に通知を出しました。昨年10月以来、度重なる抗議や要請や署名活動を行い、地域指定を継続し定期接種とさせないことを懇願してきましたが、私たちの声は届かずとても残念です。これまで支援してくださった多くの道民のみなさんにこれまでの経過などをお知らせするとともに、今後の活動に更なるご支援をお願い致します。

昨年10月9日、「ワクチントーク全国」代表の母里啓子さん・コンシューマネットジャ パン理事の古賀真子さんたちと道福祉部に対し北海道には日本脳炎の患者がいないこと、媒介する蚊がいないこと、全国的にも日本脳炎の患者は一桁台であることなどを指摘し、「区域指定の継続」を求め要請を行いました。

道保健福祉部は、2月「感染症危機管理対策協議会流行調査専門委員会」において議論をし、3月30日感染症危機管理対策協議会で2月の議論を報告し「道における日本脳炎予防接種に関する報告書」 を承認しました。その後、北海道議会保健福祉委員会の議員などに説明をし、了解を得たと判断をし、7月29日の感染症危機管理対策協議会で最終決定をし、知事に報告をしたものです。

私たちは、4月5日開催された「ワクチントーク全国集会」に参加し、日本脳炎の問題学習し、危機感を覚え北海道でのとりくみを急がなければならないことを通感してきました。5月24・25日古賀真子さんを講師に「ワクチン被害を起こさない集会・学習会」(70名超の参加)を開催し、子宮頚がんワクチン被害の実態や「道における日本脳炎予防接種報告書」の問題点などを学習しました。ここでは、「子宮頚がんワクチン接種の中止」と「日本脳炎ワクチンの定期接種化をさせない」ことを道に要請する署名を実施することを確認した集会となりました。5月25日には、古賀真子さんをはじめ14団体50名で道保健福祉部を窓口に高橋知事に対し要請を行いました。

20150831_17月29日「子宮頚がんワクチン接種中止と被害者救済」を求める36,213筆の署名、「日本脳炎ワクチンの区域指定継続を求める」35,243筆の署名を持参し、14団体15名で再度要請を行いました。その席で道保健福祉部は「多くの道民の思いを重く受け止め、実施時期を含め慎重に判断する」との見解を示したことから、今後も署名を持参し、お願いに上がることを通告しました。しかし、道は、その4時間後に「感染症危機管理協議会」と「感染症危機管理対策協議会流行調査専門委員会」を開催、最終決定をしたもので、道民の声に全く耳を傾けない誠意のひとかけらも見られない官僚体制そのものの姿勢に憤りを覚えるものです。

20150831_2私たちは 、8月11日の新聞報道で道福祉部が市町村に通知を出したことを知り、すぐ文書で抗議をするとともに、8月25日道保健福祉部に対し14団体15名で撤回を求めて抗議と要請を行いました。(別紙)結果として「日本脳炎の区域指定解除」は撤回できなかったものの、「日本脳炎についての十分な情報提供を行う。」「保護者や本人に分かりやすい内容とする。」「強制するものでない。」「副反応などを記載したパンフレットを作成することも検討する。」「接種医に対しても注意事項を遵守するよう指導する。」 などの見解を引き出すことはできました。

今後は、市町村段階での要請となることから、8月27日には民主党女性議員の会に協力依頼を行いました。また、9月議会に向けて請願書の準備や9月30日までに集約した署名を持っての要請行動など行うことを計画しています。この結果については、後日報告をします。

日本脳炎ワクチンを北海道で定期接種化することでかかる費用11億円は、各自治体に交付されている地方交付税にすでに盛り込まれていることから、道としては予算化の必要はありません。これまで、各自治体が別項目で活用していた予算が、予防接種費用に回されることになります。

昨年10月からのとりくみで、「あーすればよかった」「こーすればよかった」など反省点も数々あります。一番の誤算は、6月議会を経て7月決定するという 見解を鵜呑みにし、6月議会にかからなかったことから秋の議会で議論になると思いこんでいたことです。実は、議員の意見を聞いたと言うことは北海道議会保健福祉委員会に所属する議員に説明をしただけで、本会議での議論はなく決定されてしまったわけです。もっと道議会の仕組みを理解することや議員との連携を密にすることが必要だったと反省をしています。

 <子宮頚がんワクチンの現状>

子宮頚がんワクチン接種が原因で健康被害にあったと思われる被害者の方に対して、美唄市・恵庭市・室蘭市で市が独自で救済措置を行っています。ワクチン トーク北海道は、高橋知事に対して「道内の接種状況の把握・副反応被害者の実態把握・国に救済措置を求めよ・国の救済措置がされるまで道が被害者救済をせよ」などの要請をしています 。

厚生労働省は、重篤な健康被害で苦しんでいる方に対して「因果関係が認められない」として救済措置はとっていない。また、リーフレットには「子宮頚がん予防ワクチンは、新しいワクチンのため、子宮頚がんそのものを予防する効果はまだ証明されていません。」と明記するにとどまり、定期接種中止とはなっていない。北海道では、被害者に登録している人は36人で氷山の一角に過ぎない状況です。

これまで何度も道福祉部に対し、子宮頚がんワクチンの接種中止および被害者救済のお願いをしてきましたが「被害者の方と連絡を取っている。救済については市町村の責任で行うもの。」との見解に終始しています。7月29日「子宮頚がん予防ワクチン接種中止と被害者救済を求めて」の全道各地からの36.213筆の署名を高橋知事に提出したがその重みをうけとめてもらえたか疑問であります。7月29日道保健福祉部は「子宮頸がんワクチンについては健康被害や接種状況を把握し適切な情報提供と副作用が出た人には相談対応をしていきたい。」との回答で、8月25日抗議要請時にも道福祉部は被害者の方との連絡をとっている旨を答弁しましたが、被害者救済までにいたっていないことから、今後も継続審議となりました。

 

大通り公園でのイベント先での署名

大通り公園でのイベント先での署名

イベントでのワクチン掲示物

イベントでのワクチン掲示物

 

ワクチン被害を起こさないちらし配布

ワクチン被害を起こさないちらし配布

薬害オンブズパーソン集会での日脳ワクチン問題報告

薬害オンブズパーソン集会での日脳ワクチン問題報告


2015年8月25日

北海道知事

高橋 はるみ 様

ワクチントーク北海道

代表 荻原 敏子

 

「日本脳炎ワクチンの定期接種化決定」に対する抗議と要請・質問について(再)

 

北海道は、2015年8月10日「日本脳炎ワクチンの定期接種化」に関して、2016年度から実施すると一方的に発表した。2015年7月29日「北海道で日本脳炎の予防接種の区域指定を継続し、定期接種化しないこと」を求めた35,243筆の署名が提出されているにもかかわらず、これら道民の声を無視し、副作用があるにもかかわらず明確な根拠や説明責任も示さず実施を決定したものであり、これに対して強く抗議します。

また、道民に対して、日本脳炎ワクチンの「副反応・副作用」も知らせ、接種を「受ける」・「受けない」の選択は本人・保護者の意志であり強制するものではないとの情報提供を行うことを強く求め以下の質問と要請を行います。誠意のある回答を求めます。

 

要請事項

 

1.高橋はるみ知事は、7月29日の北海道感染症危機管理協議会の意見をふまえて、定期接種化を決定しました。このことについて、行政判断として、どのような根拠に基づき定期接種化の判断をされたのか。また仮に副作用が発生した場合には、区域指定を外したこととの関連で、どのように慎重に対応していく予定であるのか不明確である。以上の件について、道民に明確な根拠を示すこと。

①定期接種と決定したまでの具体的経緯を示すこと。

2.定期接種化した時の接種費用は100億円単位という莫大な行政支出が必要であり、北海道負担は11億円にもなるとされています。費用対効果面からもこれらの費用は、未来ある子どもたちのために使われるべきと考える。交付金が日本脳炎ワクチンに支出することになれば、行政支出のどこに影響がでるかについて、丁寧に道民に説明すること。

3.日本脳炎の感染リスクがほとんどない北海道で、日本脳炎ワクチンの「定期接種化」をしないこと。仮に接種するとしても道の責任において各自治体に依頼するだけではなく、道民に対して予防接種の「副作用」の実態、「強制ではない」ということをわかりやすく説明し、「受けない」判断も権利として保障すること。

①副反応の実態などの具体的な数字のある資料を作成すること。

4.実施する場合は、副反応の子どもが一人でもでた場合は、日本脳炎予防接種の区域指定継続とするなど、見直しをすること。

①副反応症状が出た場合には、迅速に救済を行うこと。

以上

 

 

質問事項

北海道感染症危機管理対策協議会流行調査専門委員会の議事録について

先日の要請を受けてくださった日と同日、上記の会議も開催されていたことが、北海道のホームページによりわかりました。その中で何点か教えていただきたいと思います。

  1. 北海道議会保健福祉委員会の議員などへの説明を行いとあるが、「いつ、誰が、誰に対して、どのような内容の説明をした」ことを指すのか。
  2. 第2回定例北海道議会において、「いつ、誰が、どのような提案をして」、特に反対の意見がなかったということを指すのか。
  3. 北海道市長会及び北海道町村会へは、「いつ、どのような内容をもって」理解をえているとしているのか。

 

                                     以上


北海道が定期接種化に踏み切った会議の議事録

平成27年北海道感染症危機管理対策会議事録

参考(昨年の議事録)

1年間の議論が活かされず、強引な定期接種化であることがうかがわれる。

平成26年の北海道流行調査専門委員会議事録