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予防接種ネット・de・講座その12 新型インフルエンザにどこまで国費が投じられる?第1回新型インフルエンザ対策に関する小委員会開催

2015年4月21日に第1回新型インフルエンザ対策に関する小委員会が開催されました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000083424.html

新型インフルエンザとは、新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいいます。

新型インフルエンザ等対策特別措置法では、新型インフルエンザ及び全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症に対する対策の強化を図り、国民の命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることを目的に制定され、それの基づいた行動計画により、発生時の人権制限、国や都道府県市町村の対策、予防接種の優先順位、水際での対策などが行動指針として決められます。

予防まん延防止のために予防接種については、医療提供体制を整備し、発生段階や役割分担に応じた適切な医療を提供するためとして、抗インフルエンザ薬については、「抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドライン」(抗インフルエンザウイルス薬を備蓄し、流通体制を整備するとともに、医療機関における適切な投与方法を周知)が決められます。

新型インフルエンザ予防接種のためのワクチンはこれまで大量に廃棄されており、2009年の新型騒動のときも外国からの緊急輸入分も含め、新型対策に有効ではありませんでした。

ちなみに、予防接種ガイドラインは以下のように記述されています。

予防接種に関するガイドライン

  • ○ ワクチンの研究開発を促進する。細胞培養法によるワクチンの生産体制を整備する。
  • ○ プレパンデミックワクチンの備蓄を行う。発生時においてパンデミックワクチンの確保のため、国立感染症研究所はワクチン製造株を作製し、厚生労働省は、製造販売業者に生産の要請を行う。
  • ○ 未発生期より国は、都道府県、市町村、卸売販売業者等と連携し、ワクチンの供給体制を整備する。
  • ○ 特措法に基づき、医療の提供並びに国民生活及び国民経済の安定を確保するため、政府対策本部長が必要があると認めた時にガイドラインに定める業務に従事する者に特定接種を実施する。
    未発生期に特定接種の登録対象となる事業者を登録、接種体制を整備し、発生時に実施する。
  • ○ 住民接種について、特措法及び予防接種法に基づき、市町村を実施主体として、集団的予防接種の接種体制を整備し、発生時に実施する。

新型インフルエンザが発生した際には、国は、地方公共団体、医療機関等の関係機関や、国民の協力を得て、可能な限り速やかに特定接種や住民接種を実施。

これからわかるように、有効でないワクチンが作られ、備蓄され、捨てられてきたのです。

H5N1プレパンデミックワクチンの備蓄状況

2006年から2014年まで、プレパンデミックワクチンは5000万人分が有効期限切れで廃棄。現在はチンハイ株、ベトナム株・インドネシア株アンフィ株、アンフィ株がそれぞれ1000万人分備蓄され、これも有効期限切れで今年は別の株を選定するようです。

行動計画では、 「H5N1由来の新型インフルエンザ発生に備え、プレパンデミックワクチンを備蓄する。」として、平成26年7月の新型インフルエンザ専門家会議にて、交叉免疫性を踏まえた、備蓄ワクチン株の種類や量について検討するようです。

  • ① 今後、幅広い交叉免疫性のある備蓄株に絞り込むことを目指し、交叉免疫性に関する知見を収集し、平成27年度以降の備蓄方針について再度議論。
  • ② 今後、H5N1細胞培養法ワクチンの参入を踏まえる。

全人口の45%に抗インフルエンザ薬は必要か?

一方、効果に疑問のある抗インフルエンザウイルス薬についてのガイドラインは以下のようになっています。

抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドライン

抗インフルエンザウイルス薬についてのガイドラインは以下のようになっています。

抗インフルエンザ薬を効率的・効果的に使用するため、国、都道府県、医療機関、医薬品卸売販売業者等による適切な備蓄・流通・投与を促す。

  • ○ 国民の45%に相当する量を目標として国と都道府県で均等に備蓄する

発生前

  • ○ 都道府県は発生時における安定供給体制の整備を図る
  • ○ 国は、流通状況を確認し、卸業者、医療機関等に対し適正流通を指導する

発生後

  • ○ 都道府県は、市場に流通している在庫量が一定量以下になった時点で備蓄している抗インフルエンザウイルス薬を卸業者を通じて医療機関等に配送する
  • ○ 国は、全国の患者発生状況等を把握し、都道府県からの補充要請に応じて国の備蓄分を放出する

治療方針

  • ○ 治療薬の選択や治療方針に関する専門的な知見を情報提供する。

予防投与の対象者
新型インフルエンザウイルスの曝露を受けた次の者に対しては、海外発生期及び地域発生早期には予防投与の対象とする

  • ○ 患者の同居者 (地域感染期以降は予防投与の効果等を評価し決定)
  • ○ 濃厚接触者
  • ○ 医療従事者等・水際対策関係者
  • ○ 世界初発の場合の重点的感染拡大防止策が実施される地域の住民
    (有効性が期待される場合)

抗インフルエンザウイルス薬の備蓄目標の経緯は、2005年に国と都道府県と流通分でタミフルが2500万人分、2008年にはタミフルが5,460万人分、リレンザが401万人分と合計5,861万人分。2012年にはタミフルが4,560万人分(総人口の45%)、リレンザが1,140万人分で合計5,700万人分(総人口の45%)と備蓄がされています。

これらの備蓄は3年後にはタミフルは1650万人分が期限切れとなる予定です。リレンザも有効期限切れが続きます。

行動計画では、これまでの知見等を踏まえた、今後の備蓄の在り方についてが論点とされ、2015年の平成27年夏頃までに、ワクチン作業班及び医療・医薬品作業班を数回開催し、本委員会案を取りまとめ、感染症部会に報告 – 感染症部会で本委員会案を検討するとされています。

子宮頸がんワクチンで甚大な被害を生み出しながら賠償を拒否する一方で、無効な新型インフルエンザワクチンや無効かつ有害なタミフル等の抗インフルエンザ薬に莫大な国費を投じるのが成長戦略なのでしょうか。


(参考)イギリスではタミフルの備蓄は有効でないとしてやめたとされています。日本ではどこまで続けるのか、監視していく必要がありそうです。

医薬ビジランスセミナー

(2014.04.10号)『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No168
タミフルの無効と害が証明される–国際研究グループ(コクラン共同計画)の最新の結果で–

http://www.npojip.org/sokuho/140410.html

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